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2011年11月9日

2792 「OCT始めて間もない先生方へ」というお話を聞いてきました。

「OCTをこれから始める先生または始めて間もない先生方へ」という駿河台日大病院森隆三郎先生のお話を聞いてきました。その備忘録です。
黄斑疾患のOCTという講義で、一続きで話を聞くということで、私にもよく解かりました。画像の採録は禁止とのことなので、文章のみおさらいします。

黄斑部のOCTでは網膜の中に薄く見える外境界膜、それより少し濃い視細胞内節外節接合部(IS-OSライン)、そしてコスト(トリプルライン、錐体外節の終末端のこと)、網膜色素上皮、そして脈絡膜が見える。ブルッフ膜は普通は見えないが色素上皮剥離が有ると見える。

EDI OCT という言葉があって、押しすぎた時の上下反転した画像がそれである。脈絡膜が上に来て、脈絡膜はこの画像でよく見える。

画像表示には硝子体を白く映す画像の作り方と、黒く映す方法があり、最近はカラーはあまり使われない。

黄斑円孔:スキャン位置でステージが変わるから注意。眼底写真と合わせて評価する。患者の前でOCTビューアーで直接画像を動かして見ると見落としが減る。

黄斑部OCTのどこを見るか:中心窩、網膜色素上皮のライン、黄斑浮腫の有無、そして硝子体の牽引

中心窩では:中心化の中心(網膜内層が薄いはず)はどこか?、陥凹の形態、厚み、IS-OSラインの連続性等を観察する

網膜の肥厚は中心動脈閉塞などに見られる。別の菲薄化する疾患もある。
IS-OSラインの連続性に注意。害境界膜ELMを確認してその下で探すとよい。(黄斑円孔の後などで欠損する)

網膜色素上皮のラインはポリープ状病巣では急峻に挙上している。SDMDは漿液性剥離の有無で治療開始を決めることが多い。

黄斑浮腫:CMEは網膜膨化(網膜外層に貯水)、嚢胞様変性(明白な隔膜あり)、漿液性網膜剥離の3つが見られる

強度近視に伴う網膜分離は円孔に発展するリスクが有る。
原田病も網膜剥離だが中にフィブリン膜が張る。
偽黄斑円孔かどうか?は全体を見て判断する。

CSC中心性漿液性網脈絡膜症のOCT:網膜色素上皮剥離を周辺に持つこともある。視細胞外節が延長する。

造影検査は3月以上遷延する場合と、脈絡膜新生血管の可能性のあるもので行う

過去のCSCを疑うのは中心窩網膜が薄いか、IS-OSラインが欠損する場合である。
遷延を避けるのにはPDTを行う(アバスチンはしない、ステロイドもしない)

加齢黄斑変性AMD:前駆病変(軟性ドリューゼン、網膜色素上皮異常)と加齢黄斑変性(滲出型AMDとその特殊型および萎縮型AMD)が有る、このうち、滲出型AMDとその特殊型であるPCVとRAPだけが治療対象となる。

ポリープ状脈絡血管症:PCV
網膜血管状増殖:RAP

滲出型AMDの診断は次の主要所見が一つあればそれとしてよい。それは脈絡膜新生血管、漿液性網膜色素上皮剥離、出血性網膜色素上皮剥離、線維性瘢痕である。

OCTではCNVが網膜色素上皮の下ならタイプ1、上ならタイプ2とする。これはFAでのオカルトPCV(見えない)とクラシックPCV(見える)とは別の概念である。

出血でFAやIAでは見えなくても、RPEが不規則な挙上を示したらCNVが有るとみなして治療を考えて良い。
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清澤のコメント:
先の私の記事を思い浮かべて、アバスチンを使う場合が有るか?と聞きました。お答えは、マックジェン等保険適用のあるものでは許可された薬剤を使います。アバスチンは保険適応がないので網膜上膜閉塞症の黄斑浮腫にも、中心性網脈絡膜症にも基本的にはもう使わないそうです。混合診療を避けるためにやむなくアバスチンが登場する場合には学内倫理規定をクリアしたクライテリアの症例だけに対して、まったくの無料で行うことが有るだけであるというお答えでした。

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