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2011年11月3日

2772 米国丸儲けの米韓FTAからなぜ日本は学ばないのか:という記事の要点

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TPPが眼科診療に及ぼす影響の話は、当医院のスタッフミーティングでも社会保険労務士やコンサルタントの先生から出ており、このままですと一層の保険医療の崩壊が招来されるだろうと聞かされておりますが、今日はTPPに関して非常に辛辣な記事がウェブ版の週刊ダイアモンド誌に出ていました。この雑誌は本質をついた議論をする雑誌だと思うのですけれど、今回はその概要をメモしてみます。

「TPP交渉に参加するのか否か、11月上旬に開催されるAPECまでに結論が出される。国民には協定に関する充分な情報ももたらされないまま、政府は交渉のテーブルにつこうとしている模様。しかし、先に合意した米韓FTAをよく分析すべきである。TPPと米韓FTAは前提や条件が似通っており、韓国が飲んだ不利益をみればTPPで被るであろう日本のデメリットは明らかだ。」とのこと。

ーーー要点のまとめーーー
【第28回】 2011年10月24日 中野剛志 [京都大学大学院工学研究科准教授]

米国丸儲けの米韓FTAからなぜ日本は学ばないのか 「TPP亡国論」著者が最後の警告!

1、TPP交渉に参加するのか否か、11月上旬に開催されるAPECまでに結論が出される。
国民には協定に関する充分な情報ももたらされないまま、政府は交渉のテーブルにつこうとしている模様だ。しかし、先に合意した米韓FTAをよく分析すべきである。TPPと米韓FTAは前提や条件が似通っており、韓国が飲んだ不利益をみればTPPで被るであろう日本のデメリットは明らかだ。

 TPP推進論者が羨望する米韓FTA(自由貿易協定)はTPPの正体を知る材料である。

米韓FTAはTPPが実質的には日米FTAだから。日本が参加した場合、TPPは実質的に“日米FTA”とみなすことができる。
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2、韓国は無意味な関税撤廃の代償に環境基準など米国製品への適用緩和を飲まされた
 韓国は、米国での関税の撤廃を得た。しかし、米国関税は、既に充分低い。自動車はわずか2.5%、テレビは5%程度しかない。しかも、自動車関税の撤廃は、米国での販売や流通に深刻な影響を及ぼす場合は、無効になる。海外生産が進んだ現在、製造業の競争力は、関税ではなく通貨の価値で決まる。

 韓国は、自国の自動車市場に米国企業が参入しやすいように、制度を変更することを迫られた。その結果、韓国は一定の義務を米国勢に免除する。米国は、日本にもエコカー減税など、米国産自動車が苦手な市場の参入障壁撤廃を求めている。
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3、コメの自由化は一時的に逃れても今後こじ開けられる可能性大
 農産品について、韓国はコメの自由化は逃れたが、それ以外は全て自由化する。海外生産を進めている製造業に関税は無意味だが、農業を保護するには依然として重要。従って、製造業を守りたい米国と、農業を守りたい韓国が、お互いに関税を撤廃したら、結果は韓国に不利になるだけ。これは、日本も同じ。

 このほか、韓国は法務・会計・税務サービスについて、米国人が韓国で事務所を開設しやすいような制度に変えさせられた。医薬品については、米国の医薬品メーカーが、自社の医薬品の薬価が低く決定された場合、これを不服として韓国政府に見直しを求めることが可能。

 農業協同組合や水産業協同組合、郵便局、信用金庫の保険サービスは、米国の要求通り3年以内に一般の民間保険と同じ扱いになる。米国は、日本の簡易保険と共済に対しても、同じ要求をしている。日本の保険市場は大きいから、米国は日本の保険市場を欲しがっている。
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4、米韓FTAに忍ばされたラチェット規定やISD条項の怖さ 恐ろしい仕掛けが、「ラチェット規定」。ラチェットとは、締約国が、規制を強化することが許されない、現状の自由化よりも後退を許さないという規定。

この規定が入っている分野は、銀行、保険、法務、特許、会計、電力・ガス、宅配、電気通信、建設サービス、流通、高等教育、医療機器、航空輸送など多岐で、米国企業に有利な分野ばかり。

 今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、その条件が米国に対する条件よりも有利な場合は、米国にも同じ条件を適用しなければならないという規定まで入った。

 もうひとつ、韓国はISDを受け入れた。ISDは、ある国家が自国の公共の利益のために制定した政策によって、海外の投資家が不利益を被った場合には、世界銀行傘下の「国際投資紛争解決センター」という第三者機関に訴えることができる制度。この審査の結果に不服があっても上訴できない。米韓FTAの場合には、このISD条項は韓国にだけ適用される。

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、ISD条項は、米国とカナダとメキシコの自由貿易協定であるNAFTA(北米自由貿易協定)で導入された。その結果、国家主権が犯される事態がつぎつぎと引き起こされている。 

ISD条項とは、各国が自国民の安全、健康、福祉、環境を、自分たちの国の基準で決められなくする「治外法権」規定。気の毒に、韓国はこの条項を受け入れさせられた。

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