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2011年10月2日

2659 眼瞼黄色腫は心血管疾患および死亡リスクに対する独立した予測因子である:という論文

Xanthelasmata

眼瞼黄色腫は心血管疾患および死亡リスクに対する独立した予測因子である:という論文

2011年09月21日 BMJ (英国医学雑誌)

 20-93歳の一般住民1万2745人を対象に、眼瞼黄色腫および角膜老人環が虚血性血管疾患と死亡リスクの予測因子であるという仮説を前向きコホート研究で検証した。平均22年間の追跡調査の結果、眼瞼黄色腫は心筋梗塞、虚血性心疾患、重度の動脈硬化、死亡リスクの独立した予測因子であることが示された。老人環は重要な予測因子ではなかった。
arcus-senilus

ーー英文の原文抄録にリンクーーXanthelasmata、弓角膜、および一般集団における虚血性血管疾患と死:前向きコホート研究
(この論文はBJOに掲載されたオープンアクセス論文です)

抄録
目的:眼瞼黄色腫と老人環が、個別的にそして組み合わせにおいて、一般集団での虚血性血管疾患および死亡へのリスク因子であるという仮説を検証すること 。

デザイン:前向きで人口に準拠したコホート研究。

状況:コペンハーゲン市の心臓研究

対象:年齢20〜93歳で開始時に虚血性血管疾患の無い12745人である。これら患者は、1976年から1978年以来、2009年5月までの完全な経過観察を完了したものである。

主な測定結果:心筋梗塞、虚血性心疾患、虚血性脳卒中、虚血性脳血管疾患、および死亡のハザード比である。重度のアテローム性動脈硬化症のオッズ比も求めた。

結果:参加者のうち563人(4.4%)が偽黄色腫を、3159人(24.8%)が、調査開始時に弓角膜を持っていた。

33年の経過観察期間中に(平均は22年間の経過)、1872人が心筋梗塞、3699人は虚血性心疾患、そして1498人は虚血性脳卒中、1815人は虚血性脳血管疾患、そして8507人が死亡した。

眼瞼偽黄色腫の或るものに対してこれが無いものはが示す補正ハザード/オッズ比は、心筋梗塞に対して1.48 (95% 域で 1.23 to 1.79)、虚血性心疾患に対しては1.39(1.20〜1.60)、虚血性脳卒中については0.94(0.73〜1.21)、虚血性脳血管障害については0.91 (0.72 to 1.15)、重度のアテローム性動脈硬化症に関しては1.69(1.03〜2.79)、そして死に対しては1.14(1.04〜1.26)であった。角膜の老人環が無いものに対する有るもののハザード/オッズ比に有意の差が無かった。

眼瞼黄色腫と角膜老人環が両方無い人に対して両方を持つ人では、ハザード/オッズ比は
心筋梗塞1.47 (1.09 to 1.99)、虚血性心疾患1.56(1.25〜1.94)、虚血性脳卒中に対しては0.87(0.57〜1.31)、虚血性脳血管障害は 0.86 (0.58 to 1.26) 、重度のアテローム性動脈硬化症については2.75(0.75〜10.1)、そして死亡については1.09(0.93〜1.28)だった。

あらゆる年齢で、女性と男性の両方で、心筋梗塞、虚血性心疾患、および死亡に対する10年間での絶対危険率の上昇が、偽黄色腫には伴っていた。

最も高い10年間でのリスク率は53%と41%の虚血性心疾患に対するもので、年齢が70〜79歳の男性で偽黄色腫が有る人と無い人で認められました。女性のこれに対応する値は35%と27%でした。

結論:偽黄色腫は血漿コレステロール値およびトリグリセリド濃度を含む一般の集団におけるよく知られている危険因子とは独立した心血管危険因子であり、それは心筋梗塞、虚血性心疾患、重度のアテローム性動脈硬化症、および死亡のリスクを予測する。

これとは対照的に、角膜老人環は、リスクの重要な独立した予測因子ではありません。
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清澤のコメント
2つの重要な単語が出ています。Xanthelasmataは眼瞼黄色腫Xanthelasmaの複数形、arcus corneaeは角膜の老人環(senile arc)と訳さないと何のことかわからなくなります。

眼瞼黄色腫は高ベータりポたんぱく血症を伴うと教えられておりますので。この結果は有り得ると思います。老人環は角膜周辺部に起きる老人性の白い輪状の混濁で死亡変性とは言われていますが、血液分析で検知できる脂質代謝異常は知られてはいません。

文献:Christoffersen M et al.Xanthelasmata, arcus corneae, and ischaemic vascular disease and death in general population: prospective cohort study.BMJ 2011; 343:d5497.

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