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2011年9月18日

2613 「滲出型加齢黄斑変性症、発症関係遺伝子見つかる」 という記事です

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「滲出型加齢黄斑変性症、発症関係遺伝子見つかる」 という記事が毎日新聞から配信されています。
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その記事に行く前に簡単に単語のおさらいを::
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(クリーブランドクリニックのページに有る患者情報を参考にしますと、)これが湿った或いは滲出性の加齢黄斑変性の眼底写真と網膜の断面図です。このタイプは加齢黄斑変性全体の約10%を占め、異常な新生血管から眼底に血漿や血液の漏出を来たします。滲出型加齢黄斑変性は障害眼に強い視力低下を起こし、速い速度で進行して、永続的な視力低下を残します。

ーーーーーここから記事の引用ですーーーーーーー
 九州大医学研究院の石橋達朗教授(眼科学)らの研究グループは12日、失明や視力低下を引き起こす「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑(おうはん)変性症」の発症に関係する遺伝子を発見したと発表した。この遺伝子の型を血液検査などで調べることで、発症リスクの高さがわかるという。研究成果は同日(日本時間)、米国の科学雑誌「ネイチャー ジェネティクス」電子版(掲載されたレターにリンク)に掲載された。

 この病気は、光を感じる網膜に出血やむくみが発生し、急激に視力が落ちる。国内に三十数万人の患者がいるとされ、失明原因で4番目に多い。

 研究グループは患者1536人と健康な人1万8894人の血液について遺伝子情報を比較。この遺伝子の特定の型を持つ人は、持たない人に比べ、発症リスクが約1・4倍に上ることを突き止めた。グループの荒川聡医師(眼科学)は「発症の仕組みの解明や、新たな治療法の開発につながる可能性がある」としている。

(2011年9月13日 読売新聞)
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清澤のコメント:

探してみますと、この記事はnature geneticsのレターでした。

その要点は従来から知られていた滲出型加齢黄斑変性症関連遺伝子である
1)CFH (rs800292, P = 4.23 × 10−15) と
2)ARMS2 (rs3750847, P = 8.67 × 10−29) のほかに、今回は

3)TNFRSF10A-LOC389641 on chromosome 8p21 (rs13278062, combined P = 1.03 × 10−12, odds ratio = 0.73) と
4)REST-C4orf14-POLR2B-IGFBP7 on chromosome 4q12 (rs1713985, combined P = 2.34 × 10−8, odds ratio = 1.30)が見つかったのだそうです。

新しい進歩が得られたのは喜ぶところですが、まだこの疾患が疑われて治療を開始する時点でその患者さんに、どの遺伝子異常が有るのかを調べてから治療法を変えると言うほどの物ではなさそうです。

誠に勝手な希望ですが、一臨床医としては、視野、視力、眼底写真位の臨床データは血液サンプルと共にお付けしてお渡しするとして、ルーチンに近い形でのこれらの遺伝子の有無の評価を、今後全国的な規模でお答えしていただけると嬉しいのですけれど。

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