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2011年9月13日

2598 地球上で採掘される金の多くは他の天体との衝突に起源が有るらしい

地球の金は隕石群が運んだ?という記事がナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 2011年9月8日(木)に配信されています(出典)。

清澤のコメント:
 世界の通貨危機に連動して金地金の価格が高騰しているようですが、現在の地球で地上に存在する金の多くは、惑星がその昔若い時代の地球に衝突して地球に持ち込まれたものの残りであるというお話は、世界に冠たるScience誌とNature誌が掲載するのですから、まちがいのないもののようです。
 地球には現代の我々が見る以上の金が含まれていて、それを表面に敷き詰めたらその厚さは4メートルにもなるはずなのだとか。電気の伝導率が高くてしかも伸展性も高い工業資源としての金とか、中国人やインド人が好きな個人の宝飾品や安定資産としての金だとか、はたまた現在その用途は大分廃れたようですが通貨の物差しとしての金など様々な側面を現代の金は持っています。
 現在の価格では、地上ではほぼ掘り尽したともいわれる金ですが、その希少価値は個人の欲得を離れたこのような地球の歴史にも関連したものなのだと思うと感慨深いものが有ります。

ーーーーさて先の記事の概要はーーー
 金に代表される貴金属は、およそ39億年前に地球へ襲来した大量の隕石群がもたらした可能性がある。地球最初期の岩石層を分析したところ、隕石群の衝突によって地球の化学組成が変化した証拠が初めて確認されたという。

◆マグマの塊に溶け込んだ初期の金

 地球のマントルと地殻に貴金属が存在する事実を科学的に説明することは、実はそれほど容易ではない。貴金属は地球の核を構成する鉄と結び付きやすい性質を持っているからだ。

 およそ45億年前、誕生した直後の地球はマグマの塊であった。冷えるにつれて、密度の高い物質が中心に向かって沈み込んで行き、最終的には鉄を主成分とする核が形成された。この過程で、原始地球のマグマに含まれていた親鉄元素(鉄との親和性が高い元素)も核へと移動したはずである。

 実際、初期の地球とほぼ同一組成と考えられる隕石を分析した結果、現在の地球の核には相当量の金が含まれていると推定されている。仮に地球表面を覆うと、厚さは4メートルにも達するという。

 研究に参加したイギリス、ブリストル大学のマシアス・ウィルボールド(Matthias Willbold)氏は、「親鉄元素はすべて核に取り込まれたはずだ。しかし、現在の地球表面付近には金などの貴金属が存在する」と話す。

 その由来として今回指摘されたのが、地球形成から約6億5000万年後に襲来した大量の隕石群である。

◆古い岩石から化学的な手掛かり

 この仮説を実証するため、ウィルボールド氏の研究チームは、グリーンランドのイスア緑色岩帯で採取された岩石試料の分析を行った。同地域の岩石は38億年前の海底に噴出した溶岩と堆積岩からなり、隕石群の襲来時期に近い。ただし、同氏によると、元になったマントルは約45億年前の地球形成時まで遡るという。そこに金は少ない。(だから現在の地表の金は後から飛び込んだものであるはずだという。)

(中略) 隕石の襲来が地球にもたらした物質の量は、現在のマントル内物質の約0.5%に相当すると推測されている。質量にすると約2000京トン(2000兆トンの1万倍)に達し、無視できる数字ではない。

 今回の研究結果は「Nature」誌2011年9月8日号に掲載されている。

Rachel Kaufman for National Geographic News

ーーーー引用終了ーーーー
ところが、調べてみると同じナショナルジオグラフィック ニュース日本語版にはその前にも、黄金は巨大小惑星からのプレント?というBrian HandwerkのDecember 10, 2010の記事が出ています。

その概要をなぞってみますと、話は同じで、遙かな昔巨大な小惑星が原始地球に衝突して、金などの貴金属をもたらした可能性があると言うことが新たな研究で示されたというものです。

ーーーーーこちらの話の概要はーーー
 地球のマントル中に存在する親鉄元素の量が推定よりも多い理由について、科学者らは長年頭を悩ませてきた。親鉄元素とは溶けた鉄に結合しやすい性質を持つ金属で、金もこれに分類される。

 核形成直後の地球に何らかの天体が衝突して親鉄元素がもたらされたというのが、最も筋が通る説とされている。だが、何が衝突したのかついては議論が分かれていた。

 アメリカ、コロラド州ボルダーにあるサウスウェスト研究所の研究チームがコンピューター・シミュレーションを行ったところ、約45億年前の原始地球にいくつかの巨大な天体がランダムに衝突した結果、地球に親鉄元素がもたらされたことが明らかになった。

 衝突したのは、太陽系の惑星形成段階で取り残された岩石質の天体。直径は最大3220キロで、冥王星ほどの大きさだった可能性がある。

 しかし、地球のマントルに含まれる金やそのほかの親鉄元素の量が推定よりわずかに多いことが謎だった。 研究チームはモンテカルロ解析という数学的アプローチにより、いくつかの巨大な天体が地球だけに衝突して、親鉄元素がマントルにもたらされたという結果を得た。

 この研究は、2010年12月10日発行の「Science」誌に掲載されている。
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