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2011年7月25日

2468 グリベックによる慢性骨髄性白血病治療に伴う眼合併症とは

眼薬理と治療雑誌という英文の雑誌に

グリベックによる慢性骨髄性白血病治療に伴う眼合併症 という記事が出ています。

グリベックという抗癌剤がります。その薬で治療を受けている患者さんにはどのような副作用があるのでしょうか?

Fraunfelder, FWほか、Journal of Ocular Pharmacology and Therapeutics. August 2003, 19(4): 371-375. doi:10.1089/108076803322279426. 著者の所属は米国でテキサス州とオレゴン州です

概要:
 この後ろ向きの調査は、メシル酸イマチニブ(グリベック)と、その臨床的合併症としての眼副作用について説明します。
オレゴン健康科学大学の癌センターからの、メシル酸イマチニブ療法における104人の患者のカルテの調査が目の副作用に関してなされました;

さらに、薬剤によって誘発された眼副作用の米国食品医薬品局データベース、世界保健機関、および全国調査、文献探索からの報告も再検討されました。

オレゴン健康科学医療センターの73人の患者(70%)がメシル酸イマチニブ投与を受けた後に眼窩周囲に浮腫を発症し、そして、19人の患者(18%)は、流涙症を訴えました。

その平均薬用量は407.5+/-60mgでした。眼窩周囲浮腫は治療開始から68+/-48日後に起こりました。

副作用のWHO分類は以下の通りでした;
関連があるもの: 眼窩周囲浮腫。
有り得そうなもの: 流涙症。
関連を考えることが可能なもの: しびれ(眼瞼下垂)、眼瞼結膜炎、外眼筋炎。
関連は有りそうではない物: 緑内障、乳頭浮腫、網膜の出血、羞明、視覚異常、

メシル酸イマチニブに誘発される眼窩周囲の浮腫と流涙症は臨床的に最も良くみられるものです。殊に、非常にまれな重症なケースを除いて眼窩周囲の浮腫には保存的な加療で良いです。
ーー引用終了ーー
清澤のコメント:多いことは解りましたが、眼周囲の浮腫がなぜ起こるかは依然説明されてはいまません。先日の講習会では、他の抗癌剤では流涙が結膜や涙小管の炎症(軽いスチーブンスジョンソン症候群等に関連した炎症か?)が起きると聞きましたので、これもそのような物で有るのかもしれません。

(以下が原文: A chart review of 104 patients on imatinib mesylate therapy from Oregon Health & Science University’s Cancer Center were studied with regard to ocular side-effects. In addition, spontaneous reports from the Food and Drug Administration, the World Health Organization, and the National Registry of Drug-Induced Ocular Side-Effects databases were reviewed, including a Medline literature search. Seventy-three (70%) of the patients at OHSU developed periorbital edema and 19 patients (18%) developed epiphora after receiving imatinib mesylate. Average dose was 407.5+/-60mg. Periorbital edema occurred an average of 68+/-48 days after initiation of therapy. WHO classification of side-effects is as follows: certain: periorbital edema; probable: epiphora; possible: extraocular muscle palsy, ptosis, blepharoconjunctivitis; unlikely: glaucoma, papilledema, retinal hemorrhage, photosensitivity, abnormal vision, and increased intraocular pressure. Periorbital edema and epiphora are the two most common ocular side-effects related to imatinib mesylate therapy. Clinical characteristics of imatinib mesylate induced periorbital edema are described. Management of ocular side-effects is conservative except in very rare cases of visually significant periorbital edema.)

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