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2011年7月8日

2418 新版 チェルノブイリ診療記 福島原発事故への黙示 (新潮文庫) を読んでます

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25年前のチェルノブイリ原発事故の後、暫くしてからベラルーシに渡り、5年半の間に現地で甲状腺がんの子供の治療にあたった外科医の菅谷昭さん(すげのや・あきら/現・長野県松本市長)が現地に滞在中に書いたという手記が出版されました。

清澤のコメント:
選挙に出て市長になるなどという政治的な色気のない時期のこの著者の作品です。

ロシアが崩壊して、そのなかで起きたチェルノブイリ事故ですから、医療にかけられる国家予算も少なく、ベルトコンベア式に杜撰な手術で数をこなすという医療体制の中で、国際的な医療援助に邁進した著者の悩みや喜びが詳らかに書いてありました。

道具出しの看護婦が病欠すると、そこを埋める人材を立てて予定の手術を完遂するのではなく、その日の手術がすべて中止になってしまうという、共産主義時代から引きずる硬直した職務意識にあきれ、また研修医の給与が安いので医師以外の夜バイトで生計を立てるベラルーシの若い医師の悲惨な生活を見て嘆く話なども出てきます。

東日本大震災とそれに続く原発の事故から4か月が過ぎようとしています。それに関する本も多数緊急出版されて来て居りますが、これも一読をおすすめしたい小作品です。

なお、ご苗字は”すげのや”とお読みするようです。

グーグルで見ますと、ニュースウオッチ9で放送した特集の中で、時間の都合でお伝えできなかった菅谷さんの講演内容を全文掲載します、というページも有りました。原発事故後を考えさせる話に、この著者は各方面から噛んでいます。

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