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2011年7月4日

2406 レーシック後の不具合について 老視の顕在化とは

レーシック後の不具合を訴えるレーシック難民は当医院にもしばしば訪れています。そのかなりの部分は過矯正による目の疲れであり、また有る部分は知覚神経線維の損傷によって起きるドライアイが不具合の原因となっています。

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しかし、中年以上の方がレーシックを受けると、老視の顕在化というまた違った症状を訴えることもあります。そんな方からの当医院質問箱への質問とお答え(ブログ掲載にあたって多少加筆)です。近視の無い人の老視では、近方のものが遠方の物ほどくっきりとは見えなくなります。

ーーーー問答の引用ーーーーーーーーーーー
ちゃびんさんからの相談  [レーシック後の不具合について]

突然申し訳ございません。
本年1月にレーシック手術にて+2,0D程の過矯正となり職場で倒れました。
遠視だと解らずパソコンを裸眼で見ていたのが原因かと思いますが、自律神経もおかしくなってしまい緊急で遠視矯正を行いましたが2ヵ月半ほど経った今でも状態が良くありません。

利き眼(右)が-1.5D 散瞳 -0.5D 視力0.8程度 反対の眼が -0.5D 散瞳 ±0D視力1.5程度で複視等はないのですが、利き眼は薄暗いと0.3程度まで視力が落ちる感じです。

健康な眼にメスを入れてしまい本当に後悔しており、ある程度の不具合は受け入れる覚悟ですが、今の厳しい状況として左目が動きが非常に重い状態が続き、その重い症状が眉間に移動したり右目に移動したるするのです。両目が重くなることはありません。

特に左目が多く、近いものを見るとピントが戻らなかったり、朝遠くにピントが合うのが遅かったりと、筋肉に何かが入るような感じです。

両目で瞬きをするとテレビ等の画面が一瞬揺れます。片目では起きません。
また、たまに強制的に寄り眼になりそうなときがあります。特に入浴時に起きます。

精神的にかなり厳しくなってきております。
身勝手な質問で申し訳ございませんが宜しくお願い致します。

ーーーお答えーー
過矯正になったということは切削量が多かったという意味で元は強度の近視だったのでしょうか?今は軽いマイナス0,5Dから0D程度の弱度近視に削り直したわけですね。

meganeすでに25歳ではなくて40歳ですので、遠方は裸眼でよいとしても、近方には老眼鏡が必要になっていると思います。

近くを見た後で遠くにピントを合わそうとすると時間がかかるのがわかるというのは、或る意味で普通の(近視が無い)方々が、老眼で最初のころに感じておられる症状です。レーシックでは老視は矯正できません。

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対策としては、まず遠方に合わせた軽度の近視の常用の眼鏡を一本作成します。
このほかに、近くを見るには専用の眼鏡を一本作成する必要が有りそうに思います。

通常ですと遠近両用の眼鏡が作れるのですが、このように不安定な目ではそれはかえって疲れが出そうに思います。

仕事が手もとの書類とパソコンの両方で有れば(不安定な目に二重焦点レンズは勧めたくはないのですけれど)中距離と近距離を合わせた中近両用の眼鏡の処方をする場合も有るかと思います。

いずれにしろ眼鏡店直行ではなくて眼科の専門医にご相談ください。
なお、このような眼には老眼用のコンタクトレンズもお勧めはいたしません。

また、目の渇きが合併している場合も多く、涙点プラグを置かせていただくと、よろこばれる場合も有ります。シルマーテストや涙液のメニスカスなども見ていただくとよいでしょう。

お大事に。
ーーーーー
清澤のコメント:
というわけで私が考えるレーシック術後老視の対応の要点は、

1、屈折状況の確認と、遠方用眼鏡および近見用眼鏡の作成。
2、ドライアイの有無の確認とドライアイがあれば、涙点プラグの使用(おそらく、点眼では問題解決にはならないと思います)です。

さて、いかがでしょうか?

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なお、老視矯正レーシックを唱える人もいて、それは、角膜中心部を近方、角膜周辺部は遠方が見やすくなるようにエキシマレーザーを角膜に照射して形状を整え、あたかも遠近両用のコンタクトレンズを付けたかのように視力を矯正するものです。それを喜ぶ患者さんもきっといるのでしょうが、その術後不具合のリスクを考えると敢えてお勧めしたいという程のものではありません。

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