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2011年6月30日

2391 緑内障の診断という富田剛司先生の話を聞きました

緑内障の診断という演題で東邦大学大橋病院の富田剛司先生の話を土曜日に聞きました。

緑内障の診断にあたっては次の4つの検査が行われます。

1、眼圧検査:
眼圧の平均は14程度ですが、これが20を超すと急激に緑内障の率が増えます。眼圧をゴールドマン眼圧計ではかるとき、付けるフルオレッセインの量は適度でなくてはいけません。

2、隅角検査:隅角の開き具合はバン・へリック法で記録できます。水晶体落屑を伴う嚢性緑内障ではシュワルベ線への色素沈着が、サルコイドーシスなら癒着が見えます。

3、視野検査(視機能検査):
早期発見には量的視野測定が必要です。機械による自動測定と統計学的解析が出来るハンフリー視野が測定されます。変化が出やすいのはブエルム領域。アンダーソンとパテラの判定基準があります。

一定期間ごとの繰り返しの検査が重要で、先天的な欠損(SSOH)では視野欠損が進行しません。変化の分析にはMD値の傾斜等が使えます。進行例では普通の30-2よりも、10-2プログラムが却ってよい場合もあります。測定中での患者さんへの励ましも必要です。

4、眼底検査:
乳頭形状、リムの厚さなど乳頭陥凹の拡大と神経線維層欠損が評価対象です。このほか乳頭出血と乳頭周囲脈絡膜萎縮も評価します。大きい乳頭だとカップも大きく感じられます。乳頭陥凹の拡大は緑内障診断には必須です。篩板透見、血管の露出、リムの狭小化、カップの縦方向への拡大を見ましょう。乳頭出血があると視野でも欠損が進行します。眼底写真で暗く見える視神経線維層の欠損は視野での暗点に対応するはずです。

OCTがこの視神経線維層欠損の客観的評価には有用です。OCT画像も日を追って精密になっています。内境界膜と内網状層の間をカングリオン・セル・コンプレックス(GCC)と呼び緑内障ではその層が薄くなります。新しい時代の緑内障の網膜画像診断では従来からの陥凹拡大と神経線維層欠損の評価に加えて、黄斑部GCCの評価が取り入れられるようになります。

この講演は私が司会もさせていただきました。東京都眼科医会の平成23年度卒後研修会の第3回めで、司会は都眼科医会の学術委員としての業務です。今年は比較的若い会員の聴講が増えていて、40人ほどが入れる眼科医会の会議室の余裕はもう10席もないという大盛況で驚きました。今年は人気が出たのか?あるいは緑内障というテーマで聴衆が集まったのか?どちらにしろ、学術部長の宇田先生が喜びそうな今回の聴講状況です。
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