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2011年6月27日

2386 片方の瞳孔が、時々不整形に散瞳して視力も下がるという症状は?tadpole-shaped pupil

6700513f1(図はhttp://www.nature.com/eye/journal/v18/n1/full/6700513a.html#topから)片方の瞳孔が、時々不整形に散瞳して視力も下がるという患者さんが訪ねてきました。そこで調べてみましたら、こんな文献が見つかりました.このような瞳孔はtadpole-shaped pupil(オタマジャクシ型瞳孔の意味)とも呼ばれます。

良性間欠性片眼性瞳孔散大の臨床的特徴
米国ウィスコンシン州、マーシュフィールド病院、神経学
Jacobson DM著、Ophthalmology 1995年11月; 102: 1623-7。

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要約
目的: 良性間欠性片眼性瞳孔散大症候群の臨床的な特徴について神経学的に説明すること。

方法: 著者とその他の神経眼科医によって評価された24人の患者の病歴を検討することによって医療情報が収集された。

結果: 19人の患者が女性でした。 年齢の中央値は31歳でした。 14人の患者は、偏頭痛の既往がありました。 出来事の開始と評価の間隔の中央値は6カ月でした。 発作の持続時間の中央値は12時間で、その頻度の中央値は1カ月あたり2ないし3回でした。ほとんどの患者では発作の発生に先行するいかなる要素も特定できませんでした。発作の間に見られた最も一般的な随伴症状は15人の患者に見られた視覚のぼやけ、9人に見られた頭痛、そして5人に見られた眼窩痛を含んでいました。 11人の患者を発作中に診察することができました。 その診察された内の3人の患者には、近見視力の低下がありました、そして、4人では調節力が失われていました。そして、6人では加えられた環境光に従って増強される瞳孔不同を示しました。これらの患者はだれも緊張性瞳孔や、コリン作用性薬で誘発される薬理的な瞳孔散大にはなっていませんでした。発作中に診察できた他の5人の患者は正常な視力を示し、その大きい方の瞳孔の直接対光反応を持っていました。 神経画像検査、臨床評価、および病歴では神経学的な障害は全く見つかりませんでした。

結論: 特発性で、間欠性の片眼の瞳孔散大を示す症候群はおそらく、患者の虹彩括約筋への副交感神経の働きの障害を起こし瞳孔の散大を起こしたり、虹彩散大筋への交感神経活動亢進をもたらす様な、雑多な疾患の集合体でありましょう。
この研究で示されたような間欠性の片眼の瞳孔の散大という特性を持つような同様の病歴をもっている患者は、良性な神経学的予後を示します。ですから、更なる神経学的な検査は必要がないように思われます。
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清澤のコメント:さてこういうことでしたが、いかがでしょうか。こんな症状を示す人がいることをご存知でしたか? 片頭痛のような機能性の異常で、このような片眼の瞳孔の散大が見られることもあるということのようです。
 それまでの30年では気がつきませんでしたけれど、この数年でこのような症状を示す患者さんを拝見したのはこれが2人目です。瞳孔がオタマジャクシのような形を示したり、あるいは猫の目のように縦長あるいは横長に散大することもあるようです。このような患者さんに出会いましたら、この論文では不要とされておりますけれど、今後も私ならMRI画像診断くらいはおそらくする事でしょう。

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