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2011年6月1日

2315 星状硝子体症? 閃輝性融解?

星状硝子体症(アステロイド・ハイアローシス)と閃輝性融解(シンチシス・シンチランス)の区別はなかなかむつかしくて、眼科医でもその差を意識しないで診療している場合があるほどではないかと思います。今回、依頼を受けましたので、あらためて調べ直してみました。前の記事は下にリンクしておきます。

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30歳・男性(茨城県)。目の健診で硝子体閃輝症といわれました。ほかの病気があるかどうか、一度、眼科をきちんと受診するようにすすめられたのですが、今のところ視力の低下もないし、特に気になる症状はありません。なにか怖い病気なのでしょうか。すぐに受診すべきですか。ほうっておくと重大な目の疾患にうつったりするのか、詳しく知りたいです。よろしくお願いします。

ーーーお答えーーー
眼内を占めるゼリーを硝子体(しょうしたい)と呼びますが、このなかに生ずる濁りを硝子体混濁とよびます。この内、出血や炎症細胞などが原因で雲のようにその粒が見分けられない程度の細かい粒子によって曇りを生ずる場合と、その粒子が眼底検査のときに一つ一つ点のように見える場合とがあります。この相談者の指摘されたのは眼科医の目に粒子が見える程度の大きさを持った混濁で有ったのだろうと推測されます。眼球の中にこのように白い砂のようなものを生じる疾患には代表的な物が2種類あります。

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その一つは星状硝子体症(アステロイド・ハイアローシス)です。糖尿病などの持病を持つ患者さんに多くて60から65歳の老人によく見られます。片側に見られることが多いです。硝子体中に細かい多少大小の有る燐酸カルシウムを成分とした類円形の点状小混濁が多数出現します。

通常は飛蚊症などの自覚症状がなく、視力障害も少ないです。この疾患では硝子体はゼリーの状態を保っていて、硝子体融解をしていませんから、余り流動はせず、眼球運動をさせると混濁は硝子体とともに動き、やがて元の位置に戻るのが観察されます。

この状態は比較的しばしば眼科外来で見かけられるものですから質問者の指摘されたのは年齢は若いですけれどこれかもしれません。硝子体混濁により糖尿病網膜症などの網膜の変化が隠されていることがあるので、眼底出血などを見落とさない注意が特に必要であるとされています。また、混濁が強く視力障害の原因となる場合には硝子体手術も考慮されます。糖尿病の有無なども含めて、その原因になる疾患がないことを早めに見てもらうのが良いでしょう。

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もうひとつのものが閃輝性融解(シンチシス・シンチランス)でこれは外傷や眼内の炎症などの重篤な疾患の後に発生し、視機能も低下したような眼で見られることが多いものとされます。黄金色に輝く硝子体の小点状混濁ですが、硝子体の融解を伴います。硝子体中に自由に浮動し静止時には下方に沈下します。混濁は角形を示し、結晶構造を示しています。その本体はコレステロールの結晶です。元々視力が悪い症例では硝子体混濁による視力低下の症状を自覚することはありませんので、多くの場合にはそれ自体が手術対象になることは少ないとされます。

この他、硝子体に混濁を生じる疾患にはぶどう膜炎、硝子体アミロイドーシス、眼中枢神経科系の悪性リンパ腫などもあります。自覚症状はなくても眼科医による早めの精密検査が望ましいでしょう。
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星状硝子体症(アステロイド・ハイアローシス)と閃輝性融解(シンチシス・シンチランス)

2008年07月04日
603星状硝子体症(アステロイド ハイアローシスasteroid hyalosis(リンク)

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