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2011年4月22日

2207 結膜の母斑410例での臨床的な特徴と自然経過

cysticNev2結膜色素母斑の患者さんが見えたのでネットで調べてみたら、このような論文が有りました。それをやや解りやすく、翻訳してみいましょう。著者のキャロル・シールズ女史はフィラデルフィアの病院での同期のフェロー仲間です。

結膜母斑 (Conjunctival Nevi) 410例での臨床的な特徴と自然経過
Carol L. Shields, MD; Airey Fasiudden, MD; Arman Mashayekhi, MD; Jerry A. Shields, MD

目的:時間をかけて病変の色やサイズの変化を評価することで、結膜母斑の臨床的特徴を記述すること。

研究のデザイン:回顧的にカルテの観察結果をまとめる。群間の比較をしない症例のシリーズ。

症例:連続した410例の結膜の母斑症例。

主要評価項目:2つの主要な評価項目は、腫瘍の色と大きさの変化。

結果:410人の患者のうち、365人(約89%)は白人、23人(約6%)がアフリカ系アメリカ人、8人(2%)がアジア人、8人(2%)アメリカインディアン、6人(1%)がヒスパニック系であった。

虹彩の色は55%(418分の229)が茶色、20%(418分の85)は青、20%(418分の83)が緑、5%(418分の21)が不明。

腫瘍の色は65%が茶色、19%は黒、16%は無色

母斑の解剖学的位置は、眼球結膜が302眼(72%)、涙阜(結膜の鼻側の端にある膨隆61眼、15%)、半月襞(44眼、11%)、結膜円蓋(6眼、1%)であり、角膜は2眼(1%)。眼球結膜の最も一般的なものは角膜輪郭に接した部分であった。

母斑のあった象限は、耳側190眼、47%、鼻側180眼44%、上側23眼6%、下側21眼5%、このほかの特徴としては病変内に嚢胞が有ったもの65%、血管が入っていたもの33%、見える腫瘍内の血管が38%に有った。

嚢胞は臨床病理組織学的に確認された母斑が70%、上皮下母斑は58%、接合部母斑が40%であって、青色母斑は0%に見られた。

平均11年の定期的な観察に訪れた149人の患者のうち、病変の色が徐々に黒くなったもの5%(7例)、徐々に明るくなったもの8%(12例)で、87%(130例)では不変であった。

病変のサイズは、7%(10例)で拡大し、1%(1例)では縮小、92%(137例)では安定していた。

3人の患者では悪性黒色腫を生じた。既存の母斑から生じたものが2例、他の一例は青色母斑(1ケース)から悪性黒色腫を生じ、その黒色腫発生までの平均は7年間であった。

結論:結膜母斑は良性の腫瘍であって、ほとんどの場合には結膜の鼻側や耳側の結膜輪部に生じ、円蓋部、瞼板、角膜に生ずる事はまれである。時間の経過に伴う、腫瘍の色の変化は13%(149分の20)で検出され、腫瘍の大きさの変化は8%(149分の12)で検出された。

Arch Ophthalmol. 2004;122:167-175

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