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2011年4月16日

2193 サンデル教授「大震災特別講義~私たちはどう生きるべきか~」を見ました。

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マイケル・サンデル 究極の選択「大震災特別講義~私たちはどう生きるべきか~」を見ました。

様々なご意見が有りましょうが、それなりに見ごたえもある番組でした。日本人学生の参加者(それは選ばれた方々では有ったのでしょうけれど、)も、上海やボストンの人々に負けず各自の意見をしっかりとまとめて述べられていて感心しました。

番組はハーバード大学のマイケル・サンデル教授が、ファシリテータ(司会)を務め、ボストン、日本、中国の学生やゲストの意見を引き出してそれぞれの地域の参加者の意識を浮き彫りにしてゆくというものでした。ですから、はじめから彼の決めた答えを聴講するという姿勢で聞くべき講義では有りません。

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今後、エネルギー源としては原子力を離れて風力や太陽光発電に頼る方向を取るべきであろうか?という質問には、日本では半数が(原子力事故に懲りて)賛成し、中国は3割が賛成、ボストンでは原発廃止論はなしなど、地域による意識の差も見られました。

ジャパネットたかた社長、高田明さんは原子力の安全性を確保することは必要なのだが、人々の歴史的な苦労を経て人類が獲得してきた原子力の利用を全廃するというのは短絡的であり、現実的ではないという意見を淡々と述べられ、この方の落ち着いて誠実な人柄もしのばれました。

どのような人に原発事故処理現場での危険を伴う任務を任せるべきか?またそのような作業に従事する人に経済的なインセンティブを与えることは正義か?という質問への答えも各国らしい答えでした。褒賞をあたえるよりも市民がその苦難を分担すべきであるという日本人の女子学生の意見は日本では優等生らしい答えでした。一方、女優の高畑淳子さんは自分の子供が行くと言ったら親としては止めたいが、止められないだろうという主婦らしい発言でした。

現実には、使命感に駆られた従業員が従事させられているのでしょうが、私は英雄と呼ぶだけではなく、社会がそれなりの見返りも与える方がよいのではないかと感じました。日本では現場で頑張った人が結果として認められずに個人が損害だけを被るということはよく言われるお話です。

良く見つけてきたものだとは思いましたが、18世紀の哲学者ルソーのヨーロッパでの災害と日本での災害にたいして同様の共感をすることは出来ないという趣旨の文章に対して賛成か?と聞き、今のコミュニケーションの発達した状況では昔ほどには地域が孤立しているわけではないという結論に導く辺りは、まあ確かにそうでしょうねというところでもあり、サンデル教授らしい落とし所と感じました。

単純な私などはこんな話を聞くと簡単にその通りと唸ってしまいます。
ツイッターには賛否両論、多くの意見が流れています。
皆さんも、再放送を見る機会がありましたら是非ご覧ください。お勧めできる番組でした。
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注:マイケル・サンデル  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

マイケル・サンデル(英: Michael J. Sandel、1953年3月5日 – )はアメリカ合衆国の政治哲学者、コミュニタリアン。ハーバード大学教授。コミュニタリアニズム(共同体主義)の代表的論者。論述の特徴は共通善を強調する点にある。

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