お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2011年2月18日

2053 タッポーチョ 太平洋の奇跡 を読み終えました。

タッポーチョ 太平洋の奇跡 「敵ながら天晴」玉砕の島サイパンで本当にあった感動の物語 (祥伝社黄金文庫)

先日、映画の小説化本を紹介しましたが、その原作です。映画に感動して原作を読みました。

大場

サイパン島で米兵17000人を相手に大場栄大尉に率いられた少数の日本兵が512日を戦い抜き、1945年12月1日午前9時、当時のパガン島天羽少将からの投降命令にしたがって戦闘を終結させた記録です。

島内の戦闘で圧倒的火力の前に壊滅した敗残兵を組織し、米軍の掃討作戦に人員を減らしながら、民間人をも仲間に加えて戦いを続けた様子が詳しく描かれていました。

また映画では「フォックスと呼ばれた男」が副題ですが、「フォックス」ということばは「第二海兵師団第二連隊第二大隊の”フォックス”中隊…」で、大場大尉がキツネと呼ばれたというわけでもなさそうでした。
投降

最後に投降した47名という数も、しばらく前までは軍人だけで200余人がいたようなので、大場栄大尉は多くの部下を死なせてしまったという自責の念のほうが強く、勇敢に戦うことが出来たという気持ちはほとんどなかったようです。

アメリカ人の著者はハリウッドで映画化をしたかったようですが、この内容ですと今回のように日本での映画化もやむなしというところでしょうか。それにしても、日本でもこの戦争が風化してこのような話題が映画化出来る時代になったという気もしました。82年初版が、今回の映画化で再び日の目を見たわけですね。

印象的な人物は2人。
堀内

一人は堀内という軍人ヤクザ。命令に従うわけではなく、自分勝手に動くのだが戦闘の中では非常に有効な働きを見せる。彼は米軍キャンプに薬剤を調達しに侵入して殺されたという映画のストーリーでしたが、この本では同様に獅子奮迅の活躍の後に落命するのですが、場所は奇襲を受けて絶滅の危機に瀕した日本軍の野営地ということでした。

青野

もう一人は青野と男のように苗字で呼ばれる看護婦。洞窟戦で両親と妹を一時に失い、米兵に対するとても強い敵意を持ちます。映画では薬剤を盗みに米軍キャンプに侵入して撃たれますが、生き延びて戦後は孤児になった赤ん坊を育てるというやわらかなストーリーでした。しかし、この本では彼女が敵陣の中で米兵に勝手に発砲したので仲間を巻き込んで殺されてしまったということで、一層哀れでした。

いずれにしても、映画もこの原作も大変感動的な作品です。お勧めいたします。

Categorised in: 未分類