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2011年1月26日

1998 「アフリカ地域における眼科医療支援活動」が地道に行われているそうです。

メーリングリストで新潟の安藤先生から済生会新潟第二病院眼科勉強会の報告を戴きました。近況報告の代わりにお読み頂けましたら幸いですとのことですが、

今回の第179回(11‐01月)は
    演題:「アフリカ地域における眼科医療支援活動」 
    講師:荒井 紳一 (アフリカ眼科医療を支援する会 副理事長)
                (新潟大学眼科 病院助教)
だったということです。

抄録も感激ものなので少し長いですが転載させていただきます。
ーーーー引用開始ーーー
【講演要旨】
 現在日本においては、白内障により失明することは稀なケースとなっている。しかし世界に目を向ければ、発展途上国を中心として眼科医療を受ける機会すらなく、手術をすれば回復できるはずの視力を失っている人々が数多く存在している。白内障は未だに世界の失明原因の第1位で、失明原因の約5割を占めている(Visual impairment and blindness, WHO統計,2002)。

 2008年4月、このような地域における眼科医療分野での国際貢献を目的とし、新潟大学眼科・徳島大学眼科の支援のもと、NGO「アフリカ眼科医療を支援する会」(略称AOSA、理事長:内藤 毅;徳島大学眼科)を設立した。この会は、眼科医師等のスタッフを現地に派遣して医療活動を行い貧困のために治療を受けられない人々に対する眼科医療支援をおこなうこと、および現地の医療スタッフに対する眼科医療教育を行うことを目的とする非営利団体である。

 モザンビーク共和国駐日大使より医療支援の要請を受け、当初の活動地域はモザンビーク共和国とし、2008年6月より医療支援活動(アイキャンプ)を開始した。現地に約10日間の日程で眼科医を含む日本人チームを派遣、現地スタッフと協力して治療にあたっている。手術機器に関しては、各種助成金を得て、眼科用手術顕微鏡・白内障手術器具を購入、現地へ空輸した。眼内レンズ・使い捨てナイフなどの消耗物品はメーカー各社から寄贈いただいている。そして多くの会員の皆さまより、善意の寄付をいただき活動資金としている。その結果、2008年の第1回アイキャンプでは47名48眼、2009年の第2回アイキャンプでは58名58眼、2010年9月に行われた第3回アイキャンプでは、小児3名を含む113名117眼に対して白内障手術を行った。手術対象は基本的に両眼失明状態の患者であり、手術により視力を回復した患者は、仕事をすることができる、学校に通うことができるなど大きな希望を持ち、そして実際に社会復帰が可能となっている。

 アフリカ大陸南東部に位置するモザンビーク共和国は、眼科医療に関して危機的状況である。同国には人口約2000万人に対し眼科医はわずか11名しかおらず、人口の約1%が失明状態に陥っていると予測される(モザンビーク共和国保健省調べ)。さらに眼科医が大都市に偏在しているため、地方で眼科医療を受けることはほぼ不可能となっている。保健省がAOSAに指定した活動地域であるカボデルガド州は、人口165万人、モザンビーク最北端に位置し面積は日本の東北地方の面積にほぼ相当する。世界的に有名な黒檀の彫刻(マコンデの彫刻)をするマコンデ族の居住地としても知られ、頑固なまでに民族固有の伝統と
風習を守り、いまだに顔に入れ墨をした人々を多く見かける。同州では1975年のモザンビーク独立以来、眼科医は皆無であるという。

 我々が現地に滞在する短期間で治療できる患者は、多くの失明患者のほんの氷山の一角にすぎない。しかし多数例の白内障手術を行って失明患者を救済することにより、地域住民および医療従事者に対し、眼科医療の重要性を啓蒙することが出発点と考えている。また2009年の第2回アイキャンプより、モザンビーク人医師(眼科専門課程在学中)を毎年2名ずつアイキャンプに招待し、共に手術を行い眼科手術の技術指導を行っている。これにより、モザンビーク人医師の手術技量のレベルアップ、しいてはモザンビークの眼科医療の発展に寄与する事を目標としている。

 AOSAは過去3回の医療支援の経験をもとに、今後も継続して医療支援活動を計画している。我々の活動は地道だが、継続することによってモザンビークの医療状況の改善につながれば幸いである。

参考)2010年9月にモザンビーク北部のペンバで行ったAOSA第3回アイキャンプの様子(約5分のビデオ映像)を、AOSAホームページにて公開しています。

 NGOアフリカ眼科医療を支援する会(Association for Ophthalmic Support in Africa, 略称AOSA)
 http://aosa-eye.org/
ーーーー引用終了ーーーーーーーーーーー

確かに、最近は海外に留学しようという若者も減っていて、ましてこのような辺境の地に自らの資金と健康などへの危険を冒して応援に行くというのは本当に行うことが困難な素晴らしい行為であると思います。

安藤先生ばかりでなく、この講演要旨を拝見した私も大変感動いたしました。
少しでも多くの方々に知っていただきたく、この記事にいたしました。

黒檀の話題ならこちら(リンク)

黒檀の面といえば思い出されるのがこのマン・レイが彼の新たに創作したソラリゼーションの技法を使ってキキドモンパルナスを写した有名なこの”白と黒”。
白と黒 マン・レイ

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