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2011年1月23日

1989 眼鏡の処方 矯正の快適さを求めて (梶田雅義講師)を聞いてきました

本日は平成22年度卒後研修会の第10回で、眼鏡の処方 矯正の快適さを求めて(講師は梶田雅義先生)を聞いてきました。

1、屈折異常の定義
正視、遠視、近視、乱視です

2、屈折異常をイメージする

遠視では実空間の中にピントが合う点は存在しません

3、調節をイメージする
調節域という言葉を定義します。コンタクトレンズでは遠視も近視も矯正した時の調節域が変わりませんが、眼鏡では近視のほうが近点は近くなっていて広い調節域が得られます。ですから近視では眼鏡からコンタクトレンズに変えるとこの見かけの調節がなくなって、近方を見るのがつらくなります。

4、調節機能をイメージする
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調節機能を連続的に測定する機械にはライト製作所のスピーディーKと二デックのAA1があります。その機会が測定するFkマップというもので各調節負荷時の調節の揺らぎを見ることが出来ます。ライト製作所の機械は最短41秒で片眼を調べ、調節負荷テストで保険請求も出来ます。

5、調節異常をイメージする
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調節緊張症:階段状の調節は負荷に比例する基本形を保ちますが、調節微動が強く画面は赤くなります。

調節痙攣:調節は調節負荷と関係なくいつも過大な調節を示し、調節微動も強いです。
テクノストレス眼症:この病態では近見時のみで調節の緊張(図の赤色)が現れ、1m以上離れた指標には正常の反応です。

潜伏遠視:この病態でも近方への反応が不安定で微動を重畳しています。実はプラス5の遠視なのに、オートレフ値はマイナス1等を示します

老視:付加された調節に対する調節は現れず、図は平坦です。しかし調節微動もなく図は赤印をしめしません。

老視眼の調節痙攣:この場合には調節反応が負荷にかかわらず平坦な事は普通の老視と同じですが、残った調節が不安定に活性化されるので、画面は赤く示されます。

IOL挿入眼の調節痙攣:人工水晶体眼には調節力はないはずですが、網様体が痙攣するので一定の調節のはずなのに、図は赤くなっています。0,05%サイプレジン後10分で赤い図は緑が多く改善します。

6、加齢に伴う調節力の低下をイメージする
年齢・調節力曲線は測定可能になる10歳の12デオプトリーから70歳の0デオプトリーまで一直線に劣化しています。成長に伴う増加はありません。

このカーブを加齢による近点の推移でみると、遠視眼では40歳で急激に近点が伸びてしまって老眼鏡が必要になるのがよく見てとれます。”老眼鏡を合わせる”のではなくて、遠視のチェックをする感覚が必要です。

7、オートレフによる他覚的屈折検査
一回測定するごとに雲霧機能が働く様に設定
視標を正しく見てもらう様な注意が必要です

他覚的屈折値を正しく求めるには種々の留意点があります

8、自覚的屈折検査

快適な矯正度数を得るためには適切な自覚的屈折値を求める必要があります。
初期値は円柱レンズはオートレフ値より0,75弱めから始めましょう。
円柱と軸はそのままの値で
球面レンズ度数はオートレフの値より0,75プラスから

視力測定は視力測定のフローチャートにしたがって行う。
(この先は詳細な実際の話なので当記事では割愛します。清澤)

9、両眼同時雲霧法の活用
両眼視:片眼視力より両眼視力は良い
脳神経細胞には20%の片眼視細胞と80%の両眼視細胞がある。後者は両眼で見たときだけ活性化される。

快適な矯正度数を見つけるためには両眼同時雲霧法がよい
(少し長くなりますがここが本日の味噌のようですので引用します:清澤)

1、不同視がないことを確認
2、自覚的屈折測定で得た値のレンズを検査枠に挿入
3、自覚的屈折値にプラス3ジオプトリーのレンズを挿入
4、両眼解放状態で両眼を同時にプラス0,50ずつマイナス側に変える
5、矯正視力が0,5から0,7になったら左右眼のバランスを再調整
6、両眼に0,25ずつレンズを交換し最善の視力のレンズを決める。

10、眼鏡レンズの試し掛けの方法
1、両眼同時雲霧法で決定した遠用矯正度数を眼鏡枠に挿入する
2、試し掛け中のレンズによる片眼視力は測定しない。また、決して片眼の見え方を比較させない。
3、歩いたりテレビを見たり、新聞を読んだり、
4、20分以上試し掛け
(苦情がなければ、処方箋を作成)

11、快適な処方、仕上げのコツ
もしミドリよりも赤が鮮明に見えれば、近視過矯正ではない。しかし調節が出来る目ではその判断が出来ない。
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清澤のコメント:
良い復習になりました。新しい知識も沢山。

以前遠近両用のコンタクトレンズ合わせを習ったときに、遠方に度を合わせて度をきめ、加入度数を決めるときには読めることだけを確認させて、近方視力は測定し見せてはいけないと教えられました。インテリは近方を見たときの視力の数字にこだわってしまうからのようです。これに似ていますね。
ポイントは片眼の見え方にこだわらせないというかとのようでした。

本日の聴講は東京都眼科医会学術部の部員としての出務です。この講演会は年に10回ほどで土曜日の夕方行われます。少数の聴衆で行われますので、有名な先生に気軽に質問もできます。無料ではありませんが、よろしければ東京都眼科医会の事務局にお問い合わせの上、ご参加ください。

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