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2011年1月16日

1973 カラアザールが流行、南部スーダンの危機

致死率100%の風土病猛威=独立歓喜の陰で人道危機―スーダン南部
時事通信 1月13日(木)5時49分配信
リーシュマニア 蚊

 【ジュバ(スーダン南部)時事】スーダンからの独立の是非を問う住民投票が15日まで実施されている南部で、治療しなければ致死率がほぼ100%の風土病、内臓リーシュマニア症(カラアザール)が8年ぶりに大流行している。医療関係者は「住民投票の歓喜の陰で内戦に伴う人道危機は続いている」と警告している。
リーシュマニア 地図
 カラアザールは、寄生虫を媒介するサシチョウバエを介して感染する熱帯病で、スーダンでは南部ナイル川沿いの州など一部地域で発症。マラリアなどとは異なり、地域的に限定された病気のため研究が不十分で、「顧みられない病気」とも呼ばれる。

 8年前の流行後、免疫のない世代が増えたほか、天候の影響もあって昨年末から大流行。南北内戦で発症地域に十分な医療施設や医師が存在せず、死者数など実態は不明だが、国際緊急医療援助団体「国境なき医師団」が昨年治療した患者数は、前年比8倍超の約2050人に上っている。 

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この件に関しては”最新医療情報にひとこと.”さんが、詳しく調べて教えてくれています。

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サシバエ(蚊と思ったらいい)の一種の消化管内で繁殖する原虫Leishmania Donovani(ドノバン・リーシュマニア)が原因で、これに感染したサシバエに血を吸われるときに感染するそうです。

リーシュマニア 原虫
マラリアで代表される原虫ってのはバクテリアではなくて寄生虫に分類されるのだけど、サイズ的なことから言えばもうほとんど細菌サイズ。

外敵を捕食して消化する白血球の代表であるマクロファージに捕食されて、その中でばんばか増える。増えて細胞がパンパンになったら破裂して出てくるからそれを他の元気なマクロファージたちが食べる。

げんきなマクロファージに捕食されて、その中でばんばか増えると破裂して・・・

皮膚リーシュマニア 顔
ハエに刺された部分の皮膚にも肉芽状の病変を作るようですが、骨髄、リンパ節、脾臓などに病気をひき起こすようです。

byouhenn bunpu

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さてこの疾患は眼にはどのような形で表れるのでしょうか?
Ocular leishmaniasis: A case report
Sadeghian G1, Nilfroushzadeh MA2, Moradi SH3, Hanjani SH4
がDermatology Online Journal 11 (2): 19に出ています

この症例は最初麦粒腫と診断され、抗生物質の点眼と軟膏で治療されたが、改善しなかった。私たちが診察したときには5ミリ四方と5ミリx10ミリと2つの麦粒腫様の病変が上下の瞼に有った。結膜炎も合併していて、リンパ節が2つ触知出来た。一つは右のこめかみ、もう一つは下瞼のしたにあった。患者は右目を開くことが出来なかった。診断はスメアとPCRでつけられ、sodium stibogluconate (20 mg/kg/day)を20日投与されおさまった。

日本では考える必要のないものですけれど、流行地域を旅行して帰国した人などを診る場合には考慮する必要があるでしょう。

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