お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2010年12月10日

1880 緑内障疑いについてシドニーから質問戴きました。

患者の気持ち質問コーナーには世界各地から質問を戴きます。本日はオーストラリアのシドニーからの視神経乳頭陥凹拡大に関するまりまりさんのご質問です。

質問;
まりまりさんからの相談  [緑内障疑いについて]

このたび健康診断で初めて緑内障の疑いと診断されました。38歳女性です。左右に視神経乳頭陥凹、左に網脈絡膜萎縮との所見で要精密検査とのことです。今回眼圧については検査がなかったので分かりませんが、これまで異常はありませんでした。近視のため普段はコンタクトレンズを使用しております。矯正視力に特に変化は出ていません。
貴医院WEBサイトを拝見しましたところ、日本人特有の正常眼圧緑内障というお話を拝見しました。実は現在オーストラリアのシドニー在住(健診は一時帰国時に日本で受診)なのですが、もし日本人特有の症状というものがあるなら、精密検査も日本で受けるべきでしょうか。アドバイスいただければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

お答え:
緑内障というのはもともと100万本ある視神経の線維の数が減って行き、やがて50万本ほどまで減って行くと、視野のなかに見えない部分(暗点)が広がってゆくという病気です。

日本では、40歳以上の人口の7%は緑内障にかかっていて、そのうちの80%の方々は、病気が軽いこともあるのでしょうが自分が緑内障になっていることを知らないとされています。

その中で眼圧が、常に21を超えない眼圧が保たれるという眼圧が高くないタイプの正常眼圧緑内障が日本人では緑内障の60%を占めることが大規模な住民調査(多治見スタディー)で分かっています。

オーストラリアや米国での正常眼圧緑内障の比率は知りませんが、おそらく似た様ななものでしょう。

というわけで、現在日本の眼科検診では従来は糖尿病や高血圧に伴う眼底出血が主にチェックされていたのですが、最近は緑内障であるかどうかを占う”視神経乳頭陥凹拡大”の有無が盛んにチェックされるようになりました。

近視の為に、視神経乳頭の周囲の網膜と脈絡膜が周辺に引っ張られて、コーヌスを形成する状態は網脈絡膜委縮と表現することが可能で、これも緑内障の特徴の一つです。

眼底出血などはだれが見ても一目瞭然ですが、この乳頭陥凹拡大の所見は、眼底所見の判定を日々行っている眼科の専門医でないと判定が難しいです。

さて眼科を受診しますと、通常の問診と診察を行い、まず1)眼圧の測定、2)眼底の観察(できればOCT3次元画像解析装置による視神経と網膜の神経線維の厚さの定量的評価)を行います。3)その結果に基づいて必要ならば、ハンフリー視野計での静的量的視野を測定して緑内障であるかどうかを判定します。

この検査は、急ぐものではないので、帰国時に受けてもよいですし、御地で眼科を受診になっても良いでしょう。

お大事に。

Categorised in: 未分類