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2010年9月27日

1688 リスパダールによるフロッピーアイリス症候群

フロッピーアイリス
リスペリドン使用中の患者での白内障手術中に虹彩が柔らかすぎる状態になる症候群

; Ford RL, Sallam A, Towler HM; ヨーロッパ眼科雑誌(Eur J Ophthalmol)( 20109月号)
注:(α1遮断薬により白内障手術の困難を来す症状) 術中虹彩緊張低下症候群. … floppy iris syndrome」

目的. 手術中に虹彩がペナペナになる術中虹彩緊張低下症候群intraoperative floppy iris syndrome (フロッピーアイリス症候群IFIS)は選択的なA1受容体ブロッカーの投与に伴って起きることが知られています。特にタムロシンtamsulosinでそれは起きます。手術中の軟化虹彩症候群はその他の薬剤でも受容体ブロッカーで発生します。

方法: 向精神薬リスペリドンrisperidoneを長期にわたって使われていた患者を同定し、術中虹彩緊張低下症候群の典型的な症状を示した症例を同定しました。

結果:リスペリドンを長期に亘って使われていた2人の患者の3眼に白内障手術時の術中虹彩緊張低下症候群を認めた。

結論:リスペリドンは精神科でよくつかわれる薬剤でアルファブロッカーで、セロトニン2A(serotonin 2A)受容体にも親和性が有ります。眼科医は、リスペリドンを処方されている患者でも白内障手術時の術中虹彩緊張低下症候群が見られる事を知っておくべきです。
ーー抄録翻訳終了ーー
清澤のコメント:
リスペリドンの商品名はリスパダールです。これは神経眼科を訪れる患者にもよくつかわれているのに出会います。
その薬剤の説明を見ますと、
抗セロトニン作用(5-HT2A受容体遮断作用)と抗ドパミン作用(D2受容体遮断作用)を併せ持つ非定型抗精神病薬(SDA:セロトニン・ドパミンアンタゴニスト)です。
統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)だけでなく、陰性症状(感情的引きこもり、情動鈍麻など)にも優れた効果を示します。 定型抗精神病薬と比べ錐体外路系の副作用が比較的少ない製剤です。
錠剤、口腔内崩壊錠、細粒剤、内用液剤、内用液剤分包の剤形を揃え、状況に応じた選択が可能です。
主な副作用は、アカシジア、不眠(症)、便秘、振戦、流涎、眠気、不安、筋強剛、焦躁感、倦怠(感)等です。
重大な副作用として悪性症候群(Syndrome malin)、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、肝機能障害、黄疸、横紋筋融解症、不整脈、脳血管障害等があらわれることがあります。

もうひとつのフロッピーアイリス症候群の原因として知られるタムスロシンとは、ハルナールが商品名です:
塩酸タムスロシン(英:Tamsulosin、ハルナール®)は前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療を目的に用いられる医薬品であり、交感神経α受容体遮断薬の一つである。化学式:C20H28N2O5S・HCl。融点:230℃

(http://www.aafp.org/online/en/home/publications/journals/afp/preprint/ifis.html図1の出典)

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