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2010年9月23日

1680 ニューノーマルの時代に於ける眼科医療の動向は?

世の中は、経済状態がリーマンショック前の水準に戻ったとうかれていますが、その中には以前の水準に戻れた会社もあり、戻れない業種ものありです。これだ、と思う単語を昨晩やっと見つけました。

 これを表現する言葉が、ニューノーマルの時代です。「世界経済はリーマンショックから回復したあと、危機の前の姿に戻るのではなくまったく別物になっている」という考え方です。眼科を含む医療の環境にもその様な状況がみられるのではないでしょうか?

 そもそもこの言葉ニューノーマルというのは昨年(2009年)11月、アメリカ債権運用会社、ピムコのモハメドエラリアンCEOの提唱した言葉だそうです。その当時私は日々の診療に手いっぱいで医療の構造も変化しつつあるというとかろまでは考えても見られませんでした。

 その後、私がその事態に気付くのはずいぶん遅かったですけれど、東京スカイツリーが伸びてゆくのを見ながら街の小さな診療所で毎日の診療をしていると、今の日本には従来とは別の社会が出来つつあるということが実感されます。

 某ブログを見ますとショック以前は米国のお話でしょうが、大きい家に住み、大型の車を持ち、買い物は車に積みきれないほどして、ホームパーティーをしながら相手の家のインテリア、家具の品評会であったといいます。

 今後は、普通の人と人の普通の付き合いに戻る、こういうことでしょうか?と言っています。日本でも、ショックの前の女性はルイヴィトンのかばん。「だってみんな持っているのだから私も欲しい。」という発想です。周りのあの人と同じになりたい。同じ程度の水準になりたい。昨日、高野さんと今日のセミナーの打ち合わせをしました。”眼科医みんなが求めているのは何なのだろう?”というお話になったときの答えが、”診療所の運営をを安定させたい、そして周りと同じ程度の水準にしたい。”まさにこの発想です。

 眼科の医療者にもそんな風潮がありませんでしたでしょうか?医療水準も、患者数もです。隣近所の景気の良いお話だけは聞こえてきますから、開業するなら、白内障の機械もみすぼらしくないものを入れて、せっかく習ったのだから出来れば硝子体手術(ビトレクトミー)まで手を広げたい。コンタクトレンズを扱うなら、角膜内皮密度も数えて安全に。緑内障を見るなら上位機種の自動視野計はもちろん、網膜3次元解析装置(OCT)もスペクトラルドメインで解像力は5ミクロンはほしいか?という具合です。

 小さな診療所は、来院する患者さんの数に合わせて、過剰な設備投資は避ける。しかし、後方の大病院との連携はしっかりと保ち、遅滞なく重症の患者さんを見て戴ける自分なりの仕組みを構築して、現在期待できる最高の医療を患者さんに提供する。その診療内容は最大限アピールして患者さんの理解を求める。開業医の最大の財産は得意技を持つ信頼できる様々な照会先のリストです。

 さらには、自分の得意技を見極めて、自分の診療所の長所を伸ばす方向の診療所運営を考えて行こう。

 そのほかに大切なのは、従業員がこの医師とともに、日々よい診療に参画できたという喜びを分かち合える職場を作り、少しでも社会の雇用増進にも寄与すること。

 まだまだ青いといわれそうではありますが、大阪で行う今日の午後の講演会と今週日曜の東京での講演会ではそのような私の夢を話してみようと思います。

参考文献:
市場の変相 [単行本]
モハメド・エラリアン (著), 牧野 洋 (翻訳)

ニューノーマル―リスク社会の勝者の法則 [単行本]
ロジャー マクナミー (著), デビッド ダイアモンド (著), Roger McNamee (原著), David Diamond (原著), 三五 寛子 (翻訳)

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