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2010年9月16日

1663 困った患者 2010」 (日経メディカル2010年9月号) を読みました 

日経メディカル9月号に困った患者2010という長い記事が出ています。大学病院の医局に残されていましたので、今日はそれを見ました。残念ながら日経メディカルオンラインには今日はまだその全文は公開されてはいません。

日経メディカル「困った患者2010」(日経メディカル2010年9月号)より
第一部は

多様化する”困った患者”の実態

医師1015人(開業医140人、勤務医846人、その他29人)のアンケートの回答が載っています。

患者やその家族からクレームや迷惑行為をうけたことがあるか? 有るが77,2%
多くの医師が患者トラブルを経験している。その患者像は多様化しており悪質な迷惑患者に加え、悪意はないものの無理な要求をしたり、医師の指示に従わない自己中心的な患者が増えている。

自己中心的な患者が増加中:
この中には私も指導を受けている船井総合研究所チーフコンサルタントの高野昌則氏も「患者の気質が従来とは変わってきているようだ」とインタビューに答えています。大声を上げる、暴力をふるうなどの従来型”モンスター患者”のほかに”自己中心的な患者”が増えているとされています。

医療費の支払いや検査そのものを拒否する患者も現れているとしています。

清澤のコメント:一渡り何の検査が何故必要かは患者さんに説きますが、その患者さんに”検査を購入する経済力”が有るかどうか?も勘案し、患者に恥をかかせないようにも考えて、検査を押し売りしない気の長い診療姿勢がよさそうに思われます。

医療情報を都合よく解釈する患者の増加:
テレビやインターネットで得た情報に絶大な信頼を置き、医師の言うことに耳を傾けない患者が増加している。最先端の治療は標準的な治療ではないのにそれを求める。メディア情報は断片的で中途半端なことも多い。

清澤のコメント:当医院はネットに多くの疾患情報を発信しているため、ネットを見て来院という患者さんは実際に多いです。こちらの情報を的確に拾って正しい認識を持って受信してくださる患者さんが大半です。
しかし、何軒かの診療施設で満足できずにネットで探して来院してくださる患者さんの中には、残念ながら”聞く耳を持たない”患者さんが確かに混じっています。その場合、従業員や補助の医師の力も借りて患者さんとの話の接点を引き出そうと努力をします。しかし、それでもご満足いただけない場合には、”去りたい患者さんは引き留めない”ということも必要かと感ずることがあります。

少子化で過保護な親が出現
わずかな外傷に画像診断を求めたり、”子育てに失敗は許されない”という意識を持ったりする親が増えているか?と言っています。子供のことを相談できる老人が周りにいなくなっているのかもしれません。

清澤のコメント:現在、江東区では義務教育期間の子供は、すべて医療費の自己負担が有りませんので、”おそらく不要な画像診断”であっても行われることは多いかと思います。多少にかかわらず、私費部分が有りとなると夜間の小児科救急などの状況はずいぶん変わるのではないでしょうか?

「お金をかけたくない」患者も:
経済的事情に起因するクレーム、迷惑行為も増えているそうです。「以前より検査代を聞いてくる患者が増えた気がする」という書き込みも有ったそうです。

清澤のコメント;
ハンバーグがいくらかを知らされないで注文するお客はいないでしょうから、すし屋で「出るときになっておいくら?」という態度で眼科を受診することを患者さんに求めても現在では無理があるのでしょう。眼科でいえば、初診で3000円程度をめどとする予想される料金をあらかじめ患者さんに知らさないと、納得しない患者さんがいることは十分に予想すべきかと思います。視野を測定したり、採血をしたり、特殊な処置を行ったりといった基本手技を超えた作業を進める場面では、サインまでは求めなくても、その都度料金と検査の苦痛を説明したうえでの同意取得が必要と考えられます。

第2部では
1、偏った情報による自己診断に困惑
2、度を越した”親心”に振り回される
3、治療費を渋る姿勢に茫然
という3つの”困った患者”のパターン
が示されて説明されています。

清澤のコメント:いずれも如何にも有りそうなケースです。あまり患者さんや親を啓蒙したり、説得したりしようとしないで、人を見て法を説くという姿勢も必要かとは思います。しかし、”初診で髄膜炎を診断できなかったから”といって医師が敗訴するという判例も出ている時代では有りますので、”これ以上の検査は勧めたが患者さんが自らの意思で拒否した”という記載をカルテに残すなどの対応も必要かもしれません。

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