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2010年8月25日

1617、乱視補正機能のある眼内レンズの移植を本日初めて見せてもらいました

乱視補正機能のある眼内レンズの移植を本日初めて見せてもらいました。

つい先日まで、私もその存在は知っていても、使わなくてよいものでした。まさに時代は変わるです。

毎週火曜日と木曜日の昼には、当診療所からお願いした手術患者さんがいれば、近隣の順天堂江東高齢者医療センターに出向いて手術に参加させていただいていますが、本日は初めて乱視用眼内レンズの移植手術を拝見しました。すぐれた手術と感じました。

手順は以下の通り。時間も従来の白内障手術と比べても5分以上は長くなりません。
ポイントはアルコンのHPAcrySof Toric Calculatorsで使用IOLを決定する事です。
具体的なデータを入れてみないと何が指示されるかは?ですが、このページに入るのにパスワードなどは不要です。どの位置で切開創をつくるかによって、IOLが変わってくるそうです。参考動画;http://www.youtube.com/watch?v=PvtXyyqFiRI&NR=1

1、座位で水平を角膜周辺部上にマーク
2、洗眼は通常と同じ
3、ネット上の計算プログラムを用いて算出した値にしたがって、先の水平マークに対して何度か傾けた位置を角膜上に刻印(そのプログラム)
http://www.youtube.com/watch?v=PvtXyyqFiRI&NR=1
3、左右のサイドポートと強角膜切開で上方から切開
4、前嚢切除と水晶体吸引は従来と同じ
5、レンズを挿入しレンズ上のマークを角膜のマークまで回転させる。
6、角膜創は自己閉鎖とし、結膜のみ縫合。
7、抗生剤の結膜下注射
8、眼帯して終了。

”納入価格が従来レンズに比べて乱視レンズでは高いので、テスト用レンズ終了後のこのレンズ使用の継続は難しいか?”という知り合いの話もありましたが、ある眼科手術開業医の戯言というページによりますと、”一般市中病院の方が、通常のIOLとこの乱視用レンズの価格差がそれほどないので、抵抗なく使われそう”という御話もあります。

眼科医の夢だったものが5年かかって実現したわけですね。下の記事をご覧ください。

2005年09月27日
16 清澤眼科医院通信 第10号 (⇒記事へ)
 

136-0057江東区新砂3-3-53
清澤眼科医院 電話5677-3930

開院半年、無事に診療出来たことを、お礼申上げます。さらに脳疾患研究所渡辺一夫先生に教えていただいた”すべては患者さんのために”の言葉を忘れず、いっそう質の高い町の目医者を目指したいと思います。

5、海外眼科情報:乱視用眼内レンズ:本日の米国眼科学会AAOからの会員メール情報によると、アルコン社が米国FDAの承認を得て手術前から存在する角膜乱視を補正できる眼内レンズを来春に発売するそうです。これが日本に導入されるのはしばらく先でしょうが、強い角膜乱視のある白内障患者さんには朗報といえるでしょう。
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さらに、本年も7月まではこうお答えしておりました。

[12/200] 2010-07-14 1279066360
zauさんからの相談  [乱視用眼内レンズについて]

清澤先生、質問させていただきます。65歳(近視・乱視ありI)の義母のことなんですが、今年の3月に白内障の手術で眼内レンズを入れました。
その後、乱視用眼内レンズの存在を知り、執刀医に聞いたところ「乱視がゆるいので入れていない」との回答でした。最近、乱視矯正用の眼鏡をつくるため、眼鏡屋を訪れたところ、「横の乱視はゆるいが縦の乱視がすごくきつい」と言われました。
乱視用の眼内レンズを入れた方がよかったのでしょうか?清澤先生のご意見をお聞かせ願えないでしょうか。

清澤のお答え:
乱視用の眼内レンズは市場に出てはいるのですが、私が関係している東京医科歯科大学でも、また順天堂大学でもその供用は開始したとは聞いていません。おそらく、遠近両用の眼内レンズと同様に、さまざまな問題をまだ内包した商品なのだと思います。(例えば乱視用レンズを高いお金を払って入れたが、乱視はゼロにはならなかったというクレームが想定されます。)また国民健康保険にも採用されたという話を聞きません。ですから、これを使った医療を行うとしますと検査も手術も(レーシックのように)すべてが保険外診療となってしまいます。
高価なレンズ代の部分だけではなく、その他の診療費や手術費用の部分も共に保険診療の3倍以上の自己負担(3割負担の場合でも)を強いられることになるかと思います。
多くの一般医療施設では制度的にも、”一部の方は保険診療で、他の一部の方は私費診療で”というのは患者さん方の混乱を呼びますから事務方も扱いたがらないでしょう。
一部のお金持ち(と自分で思っている)患者さんを主な相手とする先進的な考えをお持ちの医師がリーダーシップを発揮している様な、私的な診療所だけが扱っているというレパートリーなのではないでしょうか?ですから、私はまだこの商品は、開発途上であって、一般に許容された商品ではないと考えて、病院に手術患者さんを紹介する場合にも敢えて患者さん方にはその存在を紹介をしないようにしています。
義母さまの手術を担当した医師の見解もおそらくその辺にあったのではないかと推測いたします。しかし、昔は眼内レンズ自体が保険診療外にあった時代もあり、その当時は度数を指定した眼内レンズを購入してきていただき、それを敢えて白内障摘出術だけの手術価格で(隠れて)挿入したという時代もありました。ですから私が大学にいた時代に眼内レンズが保険に取り入れられた時には大変な驚きを感じました。
今後そのような意味で、このような特殊レンズが保険診療に取り入れられてゆくとか、或いは歯科のインプラントのように一部だけの保険診療がおおっぴらに行われる時代は来るかもしれません。
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