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2010年8月15日

1595 賢者の石を作ったニコラス・フラメルは実在した人物だった。

パリの秘密という鹿島茂という人の随筆集を読んでいたら、その201ページに錬金術師のタイムトリップという文がありました。その中にいわく、パリで一番古い建物はこのニコラ・フラメルの家だというのです。(英語読みすればニコラスです。)

 鹿島先生は気がつかなかったのか、無視されたのか分かりませんが、このニコラス・フラメルは『ハリー・ポッターと賢者の石』の文中には665歳として名前だけですが、重要な役割でもって登場する人物なのです。そのお話は、ホグワーツ魔法学校の校長であるアルバス・ダンブルドアの共同研究者で、ダンブルドア校長に賢者の石を与えた人という設定です。ハリーはこの石を取りかえす役割を果たします。ハリーポッターには歴史上の実在の人物をモデルにした登場人物がしばしば現れるのですが、このニコラス・フラメルは実在の人物だったですし、実際に彼の伝説では持つ人に不老不死の力を与える賢者(哲学者)の石の発明者でもあったというわけです。

 現在パリ第3区のモンモランシー通り51番(これは地図を見ますとシテ島の北500メートルくらいの場所です。)のこの建物はレストランになっていて、そのホームページにはニコラスフラメルの伝説も記載されています。
(http://www.auberge-nicolas-flamel.fr/)その記載やwikipediaの記事その他を参考にその伝説をまとめてみます。

 フラメルは異国人から「アブラハムの書」なる秘法書を与えられます。彼は1379年、この書の内容を解読するため、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼におもむき、アンダルシアの大学でユダヤ人の師のカンシュに学んでこの秘法書に書かれた奥義を獲得します。 21年間かけてカンシュとカバラの秘宝書をほとんど解読した時に、カンシュは死去します。

 スペインからの帰国後は、旅の間に得た錬金術の技術によって財を成し、14の病院の建設資金を出し、3つのチャペル、さらに7つの教会と若干の建物を建設しています。この建物というのは貧窮院のようなものであったようで、神に多少の感謝の祈りをささげれば、宿代はいらないというようなものだったそうです。フラメルの妻ペレネルも、夫とともに錬金術作業を行ったことで知られています。

 こうした寄進や慈善事業の記録など、フラメルの実在を証明する文献資料が現在も残されています。賢者の石の製造により不死となったという伝説も残されていて、それがハリーポッターの小説に利用されたわけです。

 別の記載を見ますと、迫害されたユダヤ人達が彼に富を託したとか、彼が錬金術に成功して大きな富を得たとか、いくつかの説はあるようですが、彼の寄進した大きな富がどうやって作られたのかはいまだに大きな謎のようです。

ニコラス・フラメル本人の遺志にかかわらず、ここはハリーポッターに出てきた人物の旧居宅ということで、今後も旅行者を引き付けることでしょう。いつか訪ねてみたい場所ではあります。

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