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2010年5月27日

1447 山形大学では手術料の10分の1を術者に払うとか?いよいよそこまでやりますか?

大学病院がその存続のために大変苦しんでいるという話題が有ります。

1073山形大学では”手術料のアップを医師手当として還元、山形大「点数の10分の1」という連動制で可能に、対象手術は20%強 2010年5月26日 橋本佳子(m3.com編集長)”
リンク)という事で、大学を既に離れた開業医の私としても、少しでも大学でがんばっている後輩が仕事しやすくなればと思うわけです。

 私が助教授で医科歯科大学にいたころ、若い後輩は残業手当もなく夜遅くまで病棟業務をさせられ、或いは土曜日や夜に開かれる症例検討会にも強制で、しかも無給で出席させられるという大学病院勤務は若い医師には実に不評でした。

1074 その昔、誰が大学に残してもらえるかを中堅の医師たちが競うという、白い巨塔やテレビドラマの医龍の中で見られるような構図は、最近はかなり影をひそめてしまいました。そこでの中くらいの居心地の良さが有って、他人が聞いた時にきれいに聞こえる名前の良い病院に出たくて困っているのです。

 都立や私立、さらに社団法人立などの診療を中心業務とする病院では、お勉強(研究)はさ程の義務ではありません。また、時間外も手術など場合によっては給与が出るわけですから、大学病院の不評も当然かと思われます。

医師の異動の季節になると教授と医局長は大学に誰に何と説得して戻ってもらおうかと大変でした。

1076 もうひとつの注目すべき記事は、三重大学元学長が書いた仕分け人の大学病院に対するあまりにも無理解な発言に、附属病院長会議は?という記事です。
 
「なお、限られた時間の議論の中で、国立大学附属病院の診療と教育研究機能が十分でないとした意見もあったが、国立大学附属病院で難易度の高い手術が実施されており、中医協の場でその点が確認され診療報酬改定に反映されたことを強調し、断固反論するものである。」  確かに元大学病院職員としてはごもっともなご意見。

1075 私たち開業医はまず最初に患者さんを拝見し、それが自分の手に負えるものであれば、そのまま此処で治療します。手術を要すなどそれ以上のものであれば、後方の大病院に紹介を致します。

1077 ですから、開業医と大学病院をはじめとする大病院は私たちと競合するものではありません。”大病院はどうぞしっかりと健全な運営をして、そこのお医者さんは私たちが送り出す患者さんをしっかりと治療なさって差し上げてください。”という事です。

この先は興味のある方のみご覧ください。

1077ーーー本文の引用ですーーー
緊急声明

「国立大学病院の教育・研究・診療機能を危うくする財政的仕組みの廃止を憂慮」

 国立大学病院は、良質な医療人の育成と、先端医療の開発及び地域特性も踏まえた地域医療最後の砦としての機能を果たしてきた。特に昨今の救急医療や周産期医療等の社会的要請にも積極的に対応するとともに、法人化後の経営改善にも努力してきた。
しかし、本日実施された事業仕分け第2弾では、国立大学病院の施設整備と大型機器の資金調達を代行してきた「国立大学財務・経営センター」がその対象となり、主要業務はすべて「廃止」との結論が出された。

国立大学病院は医療人を養成するため、採算性を犠牲にしつつ全ての診療領域をカバーする診療科を設置している。

また、研究面においては先端医療の研究・開発・普及のために、現行の診療報酬制度で賄いきれない先進医療機器の先行導入と、人的配置がなされ、国立大学病院の研究的不採算となっている。この点が民間病院や他の公的病院とは違う部分である。

こういう教育研究における不採算を、国が財政的に支えるため、病院運営費交付金が措置されてきたところであるが、この病院運営費交付金も法人化当初から66%削減され、財政的に困窮してきたところである。

教育研究に対する財政支援の減額以外に、国立大学病院の経営が苦しい理由は、国の時代の病院再開発費用の返済負担が大きい点である。

国の時代は、単年度会計であったため自己資金の積み立てができなかった。したがって自己資金がない状況で借入金によって再開発が実行されてきた。
法人化した際には、各国立大学病院の借入金が、国からそれぞれの国立大学法人に負担させられたが、返済期間中の減価償却費等の再開発用の積立金は措置されず、重い債務だけが残された。

法人化後は、制度的に6年間の中期計画期間中は経営努力による自己収入を積立て、再開発に充当できる仕組みとなったが、教育研究の不採算と、その支援が大幅に削減される中、現実にはとても困難であった。

このような、厳しい経営状況を改善することを目標に「財務・経営センター」が設立されたと認識していたが、今回の事業仕分けの結果に当たって、当会議としては、以下の点を確認することが最低条件と考え緊急声明とする。

1.附属病院の施設整備に必要な資金の従来どおりの財政融資資金を活用した所要額の借入の維持・確保。
2.厚生労働省のナショナルセンターと同様に承継債務の大幅な軽減。
3.「民主党政策集INDEX2009」のとおり、附属病院運営費交付金の法人化当初の水準までの回復。
4.老朽化施設の保守費用となる営繕予算の確保。

事業仕分けが事業の効率化を目指すものと理解しているが、各国立大学法人が個別に返済と新規借り入れ手続きを行うこととなり、「財務・経営センター」によって集約化・効率化されていた借入に伴う業務が、各国立大学法人に分散することで、各国立大学法人の業務負担が増大し、かえって事業が非効率になることも深く懸念される。

なお、限られた時間の議論の中で、国立大学附属病院の診療と教育研究機能が十分でないとした意見もあったが、国立大学附属病院で難易度の高い手術が実施されており、中医協の場でその点が確認され診療報酬改定に反映されたことを強調し、断固反論するものである。

 平成22年4月28日

国立大学附属病院長会議
常置委員会委員長
河 野 陽 一

国立大学附属病院長会議構成員

北海道大学病院長             福 田   諭
旭川医科大学病院長           松 野 丈 夫
弘前大学医学部附属病院長        花 田 勝 美
東北大学病院長               里 見   進
秋田大学医学部附属病院長        茆 原 順 一
山形大学医学部附属病院長        久保田   功
筑波大学附属病院長            五十嵐 徹 也
群馬大学医学部附属病院長        石 川   治
千葉大学医学部附属病院長        河 野 陽 一
東京大学医学部附属病院長        武 谷 雄 二
東京大学医科学研究所附属病院長     山 下 直 秀
東京医科歯科大学医学部附属病院長    坂 本   徹
東京医科歯科大学歯学部附属病院長    嶋 田 昌 彦
新潟大学医歯学総合病院長        内 山   聖
富山大学附属病院長            遠 藤 俊 郎
金沢大学附属病院長            富 田 勝 郎
福井大学医学部附属病院長        山 口 明 夫
山梨大学医学部附属病院長        島 田 眞 路
信州大学医学部附属病院長        小 池 健 一
岐阜大学医学部附属病院長        岩 間   亨
浜松医科大学医学部附属病院長      瀧 川 雅 浩
名古屋大学医学部附属病院長       松 尾 清 一
三重大学医学部附属病院長        竹 田   寛
滋賀医科大学医学部附属病院長      柏 木 厚 典
京都大学医学部附属病院長        中 村 孝 志
大阪大学医学部附属病院長        福 澤 正 洋
大阪大学歯学部附属病院長        森 崎 市治郎
神戸大学医学部附属病院長        杉 村 和 朗
鳥取大学医学部附属病院長        豊 島 良 太
島根大学医学部附属病院長        小 林 祥 泰
岡山大学病院長               森 田   潔
広島大学病院長               越 智 光 夫
山口大学医学部附属病院長        松 﨑 益 德
徳島大学病院長               苛 原   稔
香川大学医学部附属病院長        石 田 俊 彦
愛媛大学医学部附属病院長        横 山 雅 好
高知大学医学部附属病院長        杉 浦 哲 朗
九州大学病院長               久 保 千 春
佐賀大学医学部附属病院長        宮 﨑 耕 治
長崎大学病院長               河 野   茂
熊本大学医学部附属病院長        猪 股 裕紀洋
大分大学医学部附属病院長        古 林 秀 則
宮崎大学医学部附属病院長        池ノ上   克
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院長   髙 松 英 夫
琉球大学医学部附属病院長        須加原 一 博

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