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2010年5月24日

1442 緑内障という記事 (松井宏夫氏)が今日のプレジデント誌に出ています。

normal aqueous flow
プレジデント誌は私も好きな男性向きの隔週雑誌ですが、今回の元気なカラダ入門344回のテーマは緑内障です。とても分かりやすく、要点を的確に押さえた良い記事です。
ーーー記事の概要ーー

緑内障は徐々に視野が欠けてゆく病気で、早期発見、早期治療が大切。
緑内障では情報が視神経を通って脳へ伝達されるが、その視神経に障害が起きる。
治療の基本は薬物療法。点眼薬を使って眼圧を下げる。

その点眼薬が10年ぶりに新しくなった。配合点眼薬3種が登場。
ファイザーのザラカム
日本アルコンのヂュオトラバ
万有製薬のコソプト

房水の排出口を広げるのが第一選択のプロスタグランジン製剤
POAG
防水の排出経路
1)眼シュレム管排出路が防水排出の85%で、眼圧に依存した排出を行う。
2)ぶどう膜強膜排出路は同15%、眼圧とは関係ない排出を行う。

眼圧を下げる薬剤の2つの機序
1)防水排出の促進:ここに効くのが プロスタグランジン製剤、アルファ1遮断薬、副交感神経刺激薬など
2)房水の産生を抑える:ベータ遮断薬、炭酸脱水酵素阻害薬(CAI)

点眼薬の一般的選択
①プロスタグランジン製剤
②ベータ遮断薬 
③炭酸脱水素酵素阻害薬

①と②を加え、さらに必要なら③を加えるという選択をする。

そこで登場したのが2種の配合薬、そのメリットは1、点眼回数が減らせる
2、点眼薬に入っている防腐剤も減る

生活習慣のワンポイント
緑内障に気づくには眼圧と家族歴が大切
通常の眼圧が高い開放隅角緑内障でも、眼圧の高くない正常眼圧緑内障でも治療は眼圧を下げること

家族歴は親兄弟に緑内障の患者がいるケースが危険
強度近視と遠視も緑内障になりやすい。

結論;かかり付け眼科医を持ち、定期的な眼のチェックを受けるべきである。
ーーー要点のまとめ終了ーー

清澤のコメント:

 先にお話ししたように眼科医の眼で見ても、とても分かりやすく要点がまとまっていて大変良い一般向けの記事です。ご覧になることをお勧めします。

 配合薬の患者と医師にとっての一番のメリットは、点眼回数減に伴うコンプライアンス(指示に従って点眼してくれること)ないし、アドへアレンス(自主的にその意義を理解して正しく点眼すること)の向上です。

 緑内障点眼薬は点眼薬の中でも保存薬ベンザルコニウムの影響その他で、角膜表面を傷めやすく、充血をおこしやすい物です。保存薬の原料はその点で優れています。

 しかし、もうひとつの隠れた製薬会社にとってのメリットは、薬局の窓口で他社のジェネリック製品に変えられなく出来ることです。今年は最も代表的なβ遮断薬チモロール(商品名はチモプトール)の特許が切れるので、そのジェネリック製品が各社からでています。その辺もにらみながら、眼科医はどれにしようかと処方を考えています。

 なおこのあたりの薬剤の説明を詳しく知りたい方には”小さな眼科クリニック@城北公園 — (竹内眼科医院)takeganka.exblog.jp(そちらにリンク)がとても詳しくてお勧めです。自分が受け取っている点眼がどこに位置するかが解るでしょう。 それにしても竹内先生はいつも詳しく勉強しておられますね。

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