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2010年5月12日

1420 強度近視と緑内障感受性という北京における眼の研究論文;が有ります

強度近視と緑内障感受性という北京における眼の研究:という論文の紹介です。
(High myopia and glaucoma susceptibility the Beijing Eye Study.)

Xu L, Wang Y, Wang S, Wang Y, Jonas JB.
北京眼科研究所、北京トンレン病院、、北京首都医科大学、中国。

要約

目的: 強度近視を中等度近視および軽度近視とを比較し、近視が緑内障性視神経損傷の頻度に関連しているかどうかを評価した。

デザイン: 住民を基準にした調査。

対象: 40歳以上の5324人の対象人口のうち83.4%の4,439人が調べられた。 屈折障害に応じて、グループを強度近視(-8ジオプトリ以上の近視)、中等度近視(-6~-8D)、中等度近視(-3~-6D)、軽度近視(-0.5から-3D)、正視眼(+2から-0.5D)、および遠視(+2D以上)の各群に分割した。

方法: 視神経乳頭の形態学的な評価の為に単眼の眼底写真を撮りました。

主な結果判定法: 形態学的な視神経乳頭の指数と、眼圧を評価しました。

結果: 4319人(97.3%)の対象眼8484眼において、視神経乳頭の写真が評価されました。

眼底写真で緑内障性視神経頭と定義される緑内障性視神経萎縮の存在は、強度近視グループと中高度近視グループの間では有意差がありませんでした(P=0.77; 可能性比率OR、1.2; 95%の信頼区間CI0.38-3.81)、

この両方をあわせて近視群とすると、緑内障頻度は中等度近視群より幾分高く(P=0.075; ORは2.28; 95%CIは0.99-5.25)、 それは軽度近視群より有意に高かったです。 (P=0.001; ORは3.5; 95%CIが1.71-7.25)

またこれは、正視眼群より高かったです (P<0.001; ORは7.56; 95%CIは3.98-14.35) 。そして、遠視群より(P=0.005; ORは4.23; 95%CIは1.57-11.45)よりも有意に高い値です。 緑内障の頻度は遠視群と、正視群(P=0.17)と、軽度近視群(P=0.83)と、中等度近視群の間では差が有りませんでした(P=0.32)。 眼圧はどの群の間でも(P>0.10)有意差は有りませんでした。

緑内障性視神経乳頭変化と視野欠損で定義された緑内障の頻度ににも同様の結果を得ました。

ロジスティック回帰分析では、緑内障の存在は近視の屈折異常(P<0.001)、年齢(P<0.001)、および眼圧(P<0.001)にかなり関連していました。 結論: 近視の屈折障害が-6Dを超えていて高度近視であるという事は、緑内障視神経症に関連している危険因子であるかもしれません。 ーーーー 清澤のコメント:確かに強度の近視が有って視野に変化が有り、眼圧が高くないのでそれを正常眼圧緑内障と呼ぼうかどうしようかという症例にはしばしばであいます。 この論文ではそれを緑内障性視神経障害が強度近視では多いと表現しているのでしょう。 虚血性視神経症、外傷性視神経症、それに薬剤性視神経症などのような意味で視神経症という単語を用いて、強度近視性視神経症と呼ぶのも良い考えでは有ると思うのですが、肝心のmyopic optic neuropathyという単語が見つけきれません。 私も文献を引き続き調査して記載を正確にしてゆきましょう。

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