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2010年3月19日

1337 まぶしさを引き起こす疾患

まぶしい
”まぶしさ”は”羞明”。英語では”photophobia”とも表現されますが、この状態は通常の量の光に対して眼が過剰であると感じて、苦しさや痛みを引き起こすような状態です。英語の単語を分解すれば”光を恐れる病気”という意味です。これを引き起こす疾患の表がアイネットという米国眼科学会AAOのページ、それも神経眼科の部分に出ていました。

以下に示すのが、通常に”まぶしさ”を引き起こす状態のリストです。

1、眼の病気

ドライアイ
○ドライアイ:乾き眼ですね。涙液の分泌量が少なくなるタイプと、涙液の3層構造が保てないために角膜の濡れた部分と乾いた部分が簡単に別れてしまう涙液層不安定型に分けられています。治療法にはヒアレインなどの保湿点眼液を使う軽症例によい方法と、涙点プラグで涙の流失を止める重症例に使える方法とが有ります。藻の表面の痛みをまぶしさとして感ずるのでしょう。

顆粒変性
○角膜疾患:瀰漫性表層角膜炎など角膜に漠然とした痛みをおこす角膜の疾患やその他の光を散乱させる角膜変性症では光がまぶしいとか涙が多いなどの症状を引き起こします。涙の量も見て、角膜を保護する薬剤を使いましょう。コンタクトレンズが原因ならば即刻その使用中断が必要です。

ベーチェット
○ぶどう膜炎:虹彩、毛様体、それに脈絡膜という眼内の血管に富む組織3つをあわせてぶどう膜といいます。そのどこかに炎症が有ればぶどう膜炎です。サルコイド-シスとかベーチェット病とか具体的な原因につながる病名に細分化されますが、その診断は付くこともあり付かぬことも多いです。眼内の炎症を見たら、血液検査などで原因を探して、多くの場合にはステロイドの投与で炎症をコントロールします。

○眼瞼炎:瞼の炎症が眼瞼炎、特にこの原因で起きるというわけでもありませんが、特に帯状疱疹などが瞼に出たら眼球も被刺激性は高まるでしょうね。

conjunctivitis
○;結膜炎:それこそなにが原因で有っても、眼球の表面の眼球結膜や瞼の裏側の眼瞼結膜に炎症が有って、そこが赤く充血して眼やにが出ているという状態は結膜炎です。細菌感染を疑うなら細菌培養をして原因菌を探しましょう。抗生物質の点眼などが有効です。

○虹彩炎:これはぶどう膜炎の前方だけに起こる炎症です。ぶどう膜炎の一つの形ともいえます。前房の炎症はあるが網膜の反応はないというタイプです。原因検索後にステロイドの点眼などを使って治療します。

asthenopia
○眼精疲労:asthenopiaが英語の単語ですが、日本語と本当に対応するのかどうかは?一般的に眼が疲れるという意味で、実際には眼鏡が合わないとか、斜視が有って飛蚊何かの理由が有るはずですが、原因の無い眼の疲れというのは便宜的な名称と思います。

keratoconjunctivitis
○角結膜炎:角膜、つまり眼の正面にある透明な部分の炎症です。実際にはその後ろの虹彩が見えるので茶目と呼ばれる部分の炎症です。角膜を細隙灯顕微鏡で見ると角膜に細胞浸潤が起き、また角膜の分子配列が乱れて混濁を生じているのが見えます。

コーンジストロフィー
○網膜疾患(たとえば、錐体ジストロフィー、網膜色素変性):網膜というのは眼球の中で光を感じて電気信号に変える部分。そこに病気があれば、視力は低下し、視野が欠損します。光を感じる網膜が弱ったところに通常量の光を当てると、眼はまぶしいと訴えるというわけです。

floaters
○硝子体疾患:硝子体というのは眼球の中央部分を占めるゼリー状の物質です。”しょうしたい”と呼びます。この部分に変性や炎症が起きても光を眩しく感ずることがあるようです。

opticneuritis
○視神経炎:視神経というのは網膜の神経節細胞の軸策を集めて眼球から脳に向かう神経で、その周りは脳硬膜が覆っています。視神経線維はグリア細胞という特殊な細胞で一本ずつが包まれていますが、このグリアが変性して細胞の脱落を起こすことを脱髄と呼びます。視神経炎というのは視神経でこの脱髄が起きる現象のことで、多発性硬化症などで見られますが、その脱髄のときに光を眩しく感じ、不快な感じを感ずることがあるようです。

papilledema
○うっ血乳頭:脳の周りを包む液体が脳脊髄液ですが、その水圧が脳圧です。この圧が高まりますと視神経線維の軸策流が視神経乳頭付近でせき止められて、視神経が眼球内で盛り上がったようになります。この状態をうっ血乳頭と呼びます。このえッ血乳頭では先の視神経炎に比べますと視力低下が来にくいとされています。このうっ血乳でも光を異様に眩しく感じることが有るようです。

2、眼球以外の疾患

hennzutuu
○片頭痛:ミグレインは片頭痛と日本語に翻訳されます。ミグレインは脳の血管の異常な攣縮とこれに引き続く拡張であって、その拡張の時に頭痛を生じると考えられています。この片頭痛が後頭葉視覚領におきますと、ジグザグと光る光を見ることがあってこれが尖輝暗点と呼ばれます。この時にも外からの光を眩しがることがあるようです。

眼瞼けいれん羞明
○眼瞼けいれんBlepharospasm:瞼を開いていられなくなるのがご存じの眼瞼けいれん。この疾患では瞼の開閉の動きの調子が合わないという運動症状と並ぶ”まぶしいという”知覚異常の訴えも主要な症状の一つです。

depression○鬱Depression:うつ症状は必ずしも本当のそううつ病でなくても見られます。鬱では明るい気持ちになれない等とという症状を訴えますが、患者さんはまぶしがって明るい部屋を嫌います。

○頭部外傷Head injury:頭をぶつけた外傷のことですが、この際にも光を眩しく感じることがあります。

髄膜炎
○髄膜炎Meningitis:髄膜というのは脳を包む膜のことです。個の炎症が髄膜炎ですが、ウイルスや細菌への感染、そのほか癌の播種などでも炎症が起きます。激しい頭痛を訴え、髄駅を穿刺して調べれば髄駅内の炎症性細胞の増多が見られます。まぶしいという訴えで頭痛があれば、髄膜炎も有力な候補だということです。

pituitary
○下垂体腫瘍Pituitary tumors:脳下垂体というのは視神経交叉付近で脳から下に伸びた内分泌腺です。この部分の腫瘍には各種の腺腫がありますが、おそらくその腫瘍が体積を増したときに視神経を圧迫してまぶしさを引き起こすことがあるというのでしょう。視神経に最も圧迫を与えることの多い嫌色素性腺腫の場合の視野は両耳側半盲です。視神経交叉に圧迫をきたすことのある後床突起髄膜腫や頭蓋咽頭腫でも同様のまぶしさを訴えるのかどうかの知識を私は持ち合わせていません。

クモ膜下出血
○クモ膜下出血Subarachnoid hemorrhage:脳動脈瘤が破裂して脳の周りの髄駅に出血が混じる状態がクモ膜下出血です。動脈性の出血ですから激しい出血です。赤血球が破たんして遊離されるヘモグロビンの代謝物には血管の攣縮 を起こすとされますが、その影響が視神経を刺激してまぶしさを惹起するのでしょうか?

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いかがですか?この表は神経眼科の部分に出ています。眼の病気ばかりではないというところがポイントでしょうか?
気がかりでしたら眼科医にご相談下さい

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