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2010年2月28日

1302 眼瞼痙攣コアミーティングがありました

 眼瞼痙攣の患者は国内で数十万人いると言われていて、決して軽視出来る状況ではありません。そこで、全国の眼瞼痙攣の治療を担当している眼科の医師を中心に眼瞼痙攣の鑑別と診断、治療に関しての知識や技術を共有し、情報交換の場を持とうということで、眼瞼痙攣コアミーティングが2月27日に東京丸の内で行われました。参加した医師は長老から若手まで全国からの眼科医15人程度です。もちろん若倉先生と並んで、私が最も近く(5キロメートル以内)から来た参加者です。

 プログラムは
1、講演①眼瞼痙攣患者さんに何をどう説明すればよいか 井上眼科病院 院長 若倉雅登 先生

 清澤の印象記:
 実際には、先日配布された患者さん向けのDVD(案内にリンク)を上映してもらい、それに関する意見が参会医師には聞かれました。

 ”一体この病気の原因は何で、何が起きているのか?”ということをどう説明するのが良いか?ということがポイントです。

 この点を、どう説明するかということですが、原因不明の部分(一部の薬剤性のもの以外では、ジストニアは変性疾患にも含めきれず、また感染症でもなく、もちろん腫瘍でもないです。)を突き放さずに余裕と共感をもって説明しなくてはいけません。

 患者さんのご家族方にも、この疾患に対する理解を深めていただくのが必要なことです。
 
 眼瞼痙攣はボトックスを真面目に打てば治ると言った疾患ではありませんが、一定の割合で解消して治ってしまう患者さんが確かにいて、そのような患者さんには発症からの期間が短く継承の患者が多いという意見が何人もの医師から出されました。

 ですから、”ボトックスは症状を一時的に抑えるだけで本質的な治療ではないから、必ず再発するし、ボトックスも一生続けねばならないものだ”という、患者を失望に突き落とすような説明がなされるならば、それは却って悲観的な説明でありすぎるでしょう。

 精神的ないし肉体的負荷の病因へのかかわりは、”無関係ではないが、それがすべてでもない”ということを伝えることも、患者さんの病気へ対する勇気を与えるものでしょう。

②瞬目運動と眼瞼痙攣
 兵庫医科大学 眼科教室 三村治 先生

清澤の印象記:
 三村先生は、眼瞼の運動を高速度カメラで撮影して、自発性の瞬目の(閉瞼相での)振幅と速度が眼瞼痙攣や片側眼面痙攣では少なくなり、遅くなるというデータを集め始めているそうです。

 論文によく表れる針を刺して筋電図を調べると言うアプローチでは、痛みもありますし、針の刺激自体で影響も受けるでしょうから、どうもその疾患の本態を見るにはよくないと思っていました。

まだ、だましの動きが多くて自動でデータを処理するだけでは良いデータにはならないようですが、その辺が整理されたら、かなりクリアーに眼瞼痙攣の特質をとらえられそうです。そうなれば、継承の眼瞼痙攣の診断にも有用になりそうな手法だと思いました。 ありふれたコメントで恐縮ですが、今後の発展には大いに期待します。

2、フリーディスカッション①、診断時に実施している方法
 皆さんの回答:速瞬法を含む瞬目負荷試験、ポンポコポン診断法、視診
 清澤の感想:まあ私の行っている若倉式10問質問法と、瞬目負荷試験で良さそうですね。

②治療説明に要する時間、説明のポイント
 皆さんの答え:5-15分、グラクソ社の同意書を使う方と私製同意書を使う方がいます。(上記の若倉演題へのコメント参照)
 清澤の感想:検査員に説明してもらい、同意のサインを求める部分が多いですが当医院の平均は15分くらいでしょうか。 

③ボトックス治療を開始するタイミング
 皆さんの答:眼瞼痙攣と診断し(患者が同意したら)すぐにという答えが大勢でした。内服療法をやって見てからということを主張する眼科医師はいなかったようです。
 清澤の感想:私も患者さんが同意して下されば、診断してすぐにでも打っています。薬剤管理のコントロール上、研究会本部に連絡してからということになってますが、当日に申請をファックスして、その受付を受領したことを確認してもらってすぐ打てるシステムにしてもらえると、2度の来院を患者に強いなくて済みますので、そうなってほしいです。
しかし、多くの診療所ではこの疾患の患者さんは特定の日に集めて施術しているところが多いようです。

④同意説明の問題点
 皆さんの答え:私製同意書を使う医師と、グラクソ社の用意したものを使う医師がいます。
清澤の感想:私は或る大学から私製同意書を頂いて、それを改変して使っています。詳細すぎる説明は何も説明しないのと同じなので、何から何までを書いた紙を渡して読んでおいてというのよりは、ポイントを押さえた説明が良いかと思います。

⑤治療効果が不十分な症例への対応。
 皆さんのお答え:2,5単位を5単位まで増やす。投与間隔の短縮。眼輪筋切除の追加、他施設への紹介。
 清澤の感想:眼瞼痙攣治療を成功させる10のコツをご覧ください。基本的には他の先生方と同様です。

⑥その他
1) 50単位になって不足する症例がある。
   対応:症状詳記を付けて100のボトルを使う
2)薬剤性眼瞼痙攣への対応。
   札幌の先生が症例を示して提示
   対応:精神科の薬剤には依存を生じているから、球に切ると危険です。眼科単独で切ろうとはしない方が良さそうです。
   清澤の感想;ボトックスは量を多めにすれば効きます

ーー
 とまあ、こんなところです。覚書に私の感想を付けてみました。患者さんの参考にもなればと思います。

お茶の時などに、知らない先生には声が掛けにくく、ついつい知った顔で集まってしまいがちです。せっかくの会ですから、名札を付けさせて下さると話がしやすいと思いました。本日も忘れて行ってしまいましたが、名刺を持ってゆくことは必要でした。

今日の話題を明日からの診療に役立てようと思います。

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