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2010年2月8日

1270 外部からの視覚的な外乱に対して両眼視は単眼視よりも有利である、というKommerell教授の論文が有ります

フライブルグ
外部からの外乱の下での両眼視の有利さ
(AdvanTAGSe of binocularity in the presence of external visual noise)
Otto JM, Bach M, Kommerell G;
グレーフェ臨床実験眼科(2010年2月)

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目的:
外部からの視覚的な雑音は実際の生活において重要な意味を持ちます。その状況には、例えば、ドライバーが降りしきる雪を通して、または汚いフロントガラスを通して対象物を見て特定しようとするときの様な場合がそれにあたります。この研究の目標は、そのような条件のもとで、単眼視に対して両眼視が有利であること、あるいは1つの目だけを使うことの不都合さを示すことです。

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方法:
8人の被検者が、ランドルト環の切れ目を判定しました。その環の切れ目はいつも10分 (arcmin)で、その一部分が直径5、10または20分と異なったサイズの雑音粒子によって一部分だけ曖昧にされて示されました。雑音粒子はPanumの融合領域を超えた62分の立体視差で提示されました。私たちは両眼視と単眼視での正しい応答の割合と反応時間を比較しました。

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(1)は、雑音粒子がある立体視で、ランドルト環の直前で立体視差は+/-0になる様に雑音粒子を置き、(2)は雑音粒子のないものとしました。

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結果: 正しい応答の割合に関して、両眼視が単眼視よりも有利な状況は、立体視差が62分の時にだけ観察されました。また、その差は雑音粒子のサイズに依存しました。影響の強さの係数は、直径5分の雑音粒子の時には1.24、直径10分の雑音粒子なら1.49、そして直径20分の雑音粒子ならば1.59でした。 反応時間に関しては両眼視と単眼視での差は見られませんでした。

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結論:
粒子が一部分の観察を妨げるときに、立体視は単眼視力より相当の有利さをもたらします。この有利さは、人の視覚体系が左右の目に見える異なった部分の像から、一貫性を持った知覚対象を組み立てようとする能力を持っているから起きているのです。
ーー引用終了ーー

フライブルグ2

清澤のコメント:両眼で見ると外乱としての視覚情報である雑音が加わった場合には、単眼で見るよりも(早くはないが)正確に対象物を見ることができるというわけですね。この抄録だけでは、影響の強さを表す数字の示す意味などは理解しきれませんでしたが、両眼視には距離を知る以外にも利点はあるということを示した論文ということで良いのでしょう。
コンメレル教授

斜視で有名なフライブルグのコンメレル教授たちの論文です。
この街には大昔ですが、国際神経眼科学会で行ったことが有ります。
当時眼科で一緒に研究をしていたK先生と、パリから列車で東にかなりの時間走って、スイスを経てたどり着いた古い落ち着いた街だったと記憶しています。ヨーロッパを走る列車の中で、こんな豊かな一日があってよいものだろうか?と感じたのを思い出します。

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