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2010年1月28日

1248 東京医科歯科大学の安全管理講習というものを聴いてきました

安全管理講習受講証明書
東京医科歯科大学の安全管理講習というものを本日は聴いてきました。如何にして東京医科歯科大学付属病院での医療事故を防ぐか?、また万一医療事故が起きてしまった場合にはどの様に対処する事が求められているか?という講義です。

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この受講証明書を添付して、大学の診療用コンピュータへのIDカードを発行してもらいます。東京医科歯科大学という国立大学も独立事業法人化で民営化され、この病院の安全も大学病院自体が一層確保しなくてはならなくなったという訳です。

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このほか臨床教授という名前の非常勤職員としての診療に参加するためには、医師免許証、保険医登録証はもちろん、現在主に所属する医療機関長の承諾書(私の場合は医療法人社団深志清流会理事長である私自身のサインなのですが)、それに自費で自分が行う医療行為に対する医療過誤保険にすでに加入していることを証明する書類を揃えて提出しなくてはなりません。

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医療過誤保険は、江東区医師会のA会員(診療施設の設置者)であることによって、他の医療施設等での医療行為であってもカバーされていますので、医師会が加入している団体保険の取り扱い保険会社にこれを発行してもらうことになります。
ーーーーー内容の概略ーーー
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講義の内容はまず病院の理念”安全良質な高度・先進医療を提供し続ける、社会に開かれた病院”です。

東京医科歯科大学医学部付属病院には安全管理対策室があります。各科にはリスクマネージャーが設置されています。彼らの重要な仕事の一つが安全管理レポートシステムの運営です。病院内では医療に関係した、あるいは関係しない事故が起きうる訳ですが、この事故の再発防止と、組織としての対策を立てることがこのシステムの目的です。個人の責任を問おうとするものではないと明記されています。

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レポートの内容は、インシデント(出来事)とアクシデント(事故)で、患者に障害が発生する可能性があった事態や、患者ないし家族からの苦情も含まれます。また、予期しなかったあるいは予想以上の合併症なども含まれます。このレポート数は年に3000件近く上がってくるということでした。

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有害事象という言葉があって、これは患者への意図せぬ障害や合併症です。有害事象は疾病の経過ではなく、医療と因果関係が認められるものだけです。

事故はレベルによって国立大学付属病院長会議で決めた影響度分類で対応が違います。日常診療では事故を予防し、医療事故が起きてしまったら緊急に対応し、事後対応もしっかり行ってこれからの事故防止に備えます。

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全職員には安全管理研修が義務付けられていて、今回のビデオを拝聴した研修もこの一環である訳ですね。

事故に対する考え方は、人間はエラーをするものだという前提で考えられています。重症事例の発生時には患者の救命を第一に行い、次の指導者などへの連絡が求められています。 

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最近は患者さん側にも当然のこととして、医療の安全性に対する不安を持つ人々の比率が増加しています。この中で、各医師にはまず自分を守ることが求められています。ヒューマンエラーが起きる場合にはその組織のシステムに問題があると考えなくてはいけません。また失敗とクレームはその原因と対策を内外に開示しなくてはなりません。また、病院の職員としては、事象の記録が大事です。またあらかじめ定めた手順を省略せずに行うことは大切です。
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大学としての組織を守るためには、失敗の説明を一人で行わないこと、発生した事柄は評価を加えずに客観的に淡々と記載記録するようにということでした。原因や過失の判断はその後でなされなくてはいけません。

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大学病院の究極の目標は
・医療機関として、よりよい医療の提供をすること。
・教育機関として、よりよい医療人の育成
・研究機関としてよりよい医療技術の開発
であるということでした。

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最後に、安全な医療には、変化を想定内にすることが必要で、事故が起きないようにすることとともに、事故が起きた時の対策があることが大事です。そのためにはすぐれたインフォームドコンセント(医療行為をする際の説明内容と同意を得たという医師と患者サインの付いた書類)が必要ということで講義は終わっています。
ーーーーー内容の概略終了ーーー

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清澤のコメント
私の感想を述べれば、今回の講義の受講は東京医科歯科大学の付属病院における安全性の確保のみではなく、私が運営する医院の中で行われる医療の安全性確保のためにも大変参考になりました。清澤眼科医院でも、何事によらず重要なことも軽微なことも、その時々にインシデントレポートは職員に作成して院長に提出してもらっています。これがすでに確保できていて、実際にも集計出来ていることに今回は意を強くしました。

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また、事故調査委員会に対する世間の認識や、世間の事故に対する認識では、どの医師が誰の責任でどんな間違いを犯して、この医療過誤を起こしたのか?と言うように考え、さらにはその補償は誰がするのか?というように次を考えますから、この安全管理委員会の発想とはまだだいぶん違いがあるようです。

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医療過誤保険の支払いを医療事故に遭った患者さんが受け取るためには、医療者(医師)側の過失がなくては支払われません。病院も実利のない訴訟を続けるよりは医療過誤保険の支払いで患者さん側に納得してもらった方が楽というような安易な考えで、(見方によってはこれは病院がなす保険会社に対する詐欺行為ですが、)医師に過失があったことにしてしまうことがなくはないようです。

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その事故調査報告書の作成者たちは善意で行っているわけでしょうが、患者やその家族がこの内容を見ればなぜその担当医師は誠実に謝らないのだ?ということになりますし、また警察官がこれを入手すれば福島県立病院の産婦人科で起きた大野事件のような冤罪を生むことになってしまいます。私の昔の同級生にも、別の事案ですが似たような経験をして、その病院を離れたと言っていた人がいました。

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無過失補償の話等が出てくると話はまたまたややこしくなってしまうのですが、医療過誤保険があれば大丈夫というほど話は単純ではないようです。
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