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2010年1月25日

1245 視神経炎のMRIでの臨床的に確定した多発硬化症のリスクファクターは?

66ーーー抄録の翻訳ーーーー

視神経炎のMRIでの臨床的に確定した多発硬化症のリスクファクターは?
:Swanton J, Fernando K, Dalton C, Miszkiel K, Altmann D, Plant G, Thompson A, Miller D; 多発硬化症(2010年1月号)

65視神経炎での初診時にMRIで脳病変が有る患者では、臨床的に確定した多発硬化症に発展する可能性が高い。よりはっきりとした所見がMRIで見られたならば、多発硬化症に変化することを予見する可能性が増す。

63この研究の目的は、病変の数、病変の位置、病変の活動性、診察開始後早期に新しい病変が発生すること、そして病変が存在しないことが、視神経炎から臨床的に確定した多発硬化症に変化する比率にどう影響するかを明らかにすることである。

62視神経炎の患者143人中の142人が前向きに、数回のMRI撮影と臨床的な診察とを受けた。コックスの回帰分析の結果、初期のMRIが臨床的に確定した多発硬化症の予測因子であることを明らかにできた。

検討したのは(i) 最初の病変の数、位置、そして活動性。(ii) 測定された病巣の活動性(iii) 脳の委縮、磁気スペクトロスコピーの伝搬比、である。

61142人中の114人 (80%)は、最初のMRI値や特徴が異常であった、
57人 (40%) が臨床的に確定した多発硬化症を後に発症した。その中央値は視神経炎が発症してから16カ月後であった。その経過観察期間の中央値は62ヶ月であった。

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初診時の指数の多変量解析では、性、脳室周囲にありガドリニウムでエンハンスされる病変が存在することが、臨床的に確定される多発硬化症の予測因子であることがわかった。 性が2.1、最初の測定での脳質周囲病変数が 2.4、新しいT2画像での病変数 が4.9とハザード比(hazard ratios)はともに有意に高かった。そして、多発硬化症に転化しないことを示す測定項目は存在しなかった。

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この結果、経過観察初期におけるMRIのT2強調画像における新しい病巣の発現は、臨床的に確定した多発硬化症へのもっとも強い独立した因子であるということがいえた。
ーーー引用終了ーー

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清澤のコメント:
視神経炎の患者さんを見たときに私たち眼科医は、視神経に対する圧迫性の病変の除外をMRIで真っ先に考えますが、神経内科医は脳室周囲のT2延長で示される病巣の有無により多くの注意を払っていることは前から感じていました。

56
眼科医にとってはしばしば、視神経炎でいったん下がった視力が比較的短い観察期間の中で回復するかどうか?ということが一番の関心事です。それが視神経炎であれば多くの場合には少なくとも一旦は回復が可能な視力障害であることが多いなのです。

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しかし、神経内科医にとっては、視力はさておいて、それが全身の運動障害や排尿障害、それから精神症状などに発展するものであるかどうかが、より重要な観点であるようです。

57いずれにしても、わが清澤眼科医院や東京医科歯科大学の神経眼科外来では原発性の視神経炎であるという診断がつけば、それは既にステロイドパルス療法が今の標準的な治療であると考えられていますし、眼科外来ではこれに関する全身管理が行えないですから、治療はそのまま神経内科の先生方に願いするようにしています。

ぶどう膜炎などでもパルス療法はおこなわれますから、視神経炎のパルス療法も眼科が主治医で行ってもよいわけですが、そのパルス療法を行う場合には後に多発硬化症に発展して、神経内科に治療を引き継いでいただかなくてはならなくなる可能性も考えながら治療を開始することが必要でしょう。

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