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2009年12月21日

1181 江東区中学校保健部・地域医療との連携、指導の充実 講演会 ーーー第1部ーー学校検診について

本日、少人数の中学校の保健の先生を対象にお話しした内容をご紹介いたします。
ーーー引用ーーーー
医院外観江東区中学校保健部
地域医療との連携、指導の充実
城東南部グループ講演会

患者分布図
深志清流会清澤眼科医院 院長
清澤源弘

ーーー第1部ーー
学校検診について

1)5校の学校医を担当
現在、私は江東区立大島中学校、第7砂町小学校、第5砂町小学校、第2砂町中学の検診を、区の医師会を通して担当しており、個別に筑波大学聾学校を引き受けています。各校では学校検診が年に一度4-5月に行われます。

2)学校検診の実際
某小学校では120分で640人の小学生、つまり単純平均で一人にはわずか12秒です。前眼部だけでも途中でめまいするくらいのあわただしさです。途中で3分ほど中休みします。代理医師は立てられない規則があります。

3)”江東区眼科医会”の話題 1 学校検診
・斜視もチェック
・眼科検診は眼科の完全な診療行為ではないです。
・4月時点での本人からの症状の申告(かゆい、赤い、視力)を参考にしています。
・そこでは眼位と前眼部を見るだけです
・眼底や眼圧は未検査です。
・視力も保健室でざっと測ったものです。
・ですから、眼科診療所の再測定での変化は当然です。
・5月の連休後では、花粉症が終焉しアレルギー性結膜炎(花粉症)は減ります。

眼科検診4)検診へのクレームの原因
・何かを診断されても”眼の病気が疑われるから未治療なら眼科受診を”ということです。
・必ずしも”重大な眼疾患が有る”といっているわけではないです。
・“診断名なし“は”眼は健康”を保障してはいないです。
などなどと、検診の限界を理解してその結果をご利用ください。

5)眼科の受診は
・現在大赤字の国民医療経済を考えると、小中学生の医療費がまったく無料というのが最善かどうかは分からないが、
・何かの問題を指摘されたならばその特典を生かして早速受診をお勧めします。

6)小学校の就学時検診について
・自治体には施行する義務があるのですが、親には受けさせる義務はないとされています。
・すべての親が喜ぶ訳ではなく、違和感を感ずる親があることも考えて対応するのが良いでしょう。

7)筑波大学附属聴覚特別支援学校(筑波大学附属聾学校)校医について
・此処には幼稚部、小学部、中学部、高等部、専攻科があります
・聴覚障害のある子供の教育に特化した学校です
・この学校での眼科検診は通常の学校よりも詳細に行っています:前の医師の検査を引きついで部屋を薄暗くして眼底網膜まで見ました。
・15年ほど継続して担当してきました
・白皮症の症例を集めて英文の論文にした事もあります。

白児症8)この学校検診から見えて来たものには
・日本人のワールデンブルグ症候群2型の臨床症状 Jpn J Ophthalmol 47:77-84, 2003の内容がありました。
・当時の聾学校生11/240人に難聴と眼白皮症が合併していました。この時、従来の報告は日本全体の総数でも17例しかありませんでした。これらの生徒の視機能はほぼ良好でした。(図は同疾患の海外からの症例です)

9)”江東区眼科医会”の話題 2 ”学校での外傷”は日本スポーツ振興センターの保険金で支弁を
・この組織は以前には学校安全会と呼ばれていました。
・国民健康保険でカバーされない部分(3割)の学校内での外傷の治療費をカバーします。
・”独立行政法人日本スポーツ振興センターでは、義務教育諸学校、高等学校、高等専門学校、幼稚園及び保育所の管理下における災害(負傷、疾病、障害又は死亡)に対し、災害共済給付(医療費、障害見舞金又は死亡見舞金)を行っていますと記載があります。

眼外傷10)スポーツ眼外傷の63%が5~24歳、その55%がバスケットボール、野球、フットボール、サッカー、ホッケーそしてバレーボールによるものです。
・学校関連の外傷に日本スポーツ振興センター補助金が払われます。
・3割を払って4割の見舞金で受傷者には有利です。
・区税の無駄も避けられます
・しかし3割の自己負担肩代わりが大変です。
・趣旨を理解しての利用をお願いしています。
ーーーーーーーーーー第一部終了ーーーー

質疑応答:
質問1:ある学校では学校行事が忙しく眼科検診は6月に行っているが、5月連休前でないといけないでしょうか?
お答:”アレルギー性結膜炎(花粉症)という重要な眼疾患がある季節のうちに眼科検診を行い、適切な治療を眼科医である私の手で行いたい”ということであって、私はぜひ4月中にとお願いしておりますが、学校行事及び担当医の忙しさによっては、6月に行うことが好ましくないという意味ではありません。

質問2、放課後の時間帯でしたが、某医院で眼外傷を診察してもらえないということがあったと聞いていますが?
お答:コンタクトレンズ専門のクリニックでは、眼科の基礎的な研修を受けていない医師(医師ではあるが眼科の研修はなされていない医師)が、健康な眼のコンタクトレンズのフィッテイングだけを見ている可能性があります。もしそうであったとすれば、網膜剥離の有無などは判定できるはずもなく、見たふりをしなかっただけ良心的であったということもできます。市民には判別が難しいかもしれませんが、地区の眼科医会に所属しているか?など、外傷を含む眼科疾患を見る実力のある眼科医師を選ぶのが必要です。

質問3、どこまでを眼科に行かせるか?の基準はありますか。
お答:眼をぶつけたとしたら、眼科に行かせるのが良いでしょう。眼底の変化などは外から見てもわかりませんので、安全と思って後でなき蚊が見つかるのは好ましくはありません。
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第2部は近視と調節緊張(偽近視)の話題です。
話題はそちらにつながっていますので、ごらんください。(リンク)

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