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2009年11月30日

1160 糖尿病患者における点状表層角膜症(SPK)の管理というお話

糖尿病患者における点状表層角膜症(SPK)の管理というお話を纏めたパンフレットを参天製薬の方が届けてくれました。
このパンフレットは市立豊中病院の細谷比佐志先生の監修したものです。
その概要をおさらいしてみましょう。
(短縮する過程で間違いを書いてしまっていたら私清澤の責任です。)
ーーー要点ノートーーーーーーーーーーーーーーーーー
糖尿病患者の角膜上皮は健康人に比べて脆弱であるため角膜に対する外的ストレスが原因で角膜症を発生しやすいのだそうです。したがって、糖尿病患者には手術前の角膜や涙の検査が必要であるとしています。

糖尿病角膜症は糖尿病角膜上皮症と糖尿病角膜内皮症があります。そしてその前者である角膜上皮症は次の3つに分けられています。

点状表層角膜症(SPK:superficial punctate teratopathy)SPK

再発性角膜上皮びらん、(RCE: recurrent corneal erosion)
RCE

遷延性角膜上皮欠損(PED: persistent epithelial defect)
PED

問診のポイントは次の3点
糖尿病の病歴
白内障などの手術の既往
非ステロイド点眼の使用(SPKが出やすい)

検査では
1)フルオレセイン染色、細隙灯顕微鏡(染色状態のほかメニスカスとBUT)、シルマーテスト
2)角膜知覚検査をコシェ・ボネCochet-B-nnet角膜知覚計で測定するとしています。

治療方針の概要は

治療方針
1)ヒアレイン点眼が基本で涙液分泌低下を伴う時には人工涙液を追加する

2)重症例では感染防御目的で抗菌剤軟膏と圧迫眼帯、治療用コンタクトレンズ

角膜上皮症の頻度は糖尿病患者のの17%、別の統計では硝子体手術後の糖尿病患者の19.9%に角膜上皮症があったということです。
関与する因子
糖尿病角膜上皮症の発症に関与する因子としては、涙液の減少、瞬目数低下、上皮細胞分裂能低下、角膜知覚低下、上皮接着障害の各項目が挙げられています。
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清澤のコメント:
確かに糖尿病患者の角膜は弱く、軽い角膜障害から感染症を伴う重篤なものまでが存在します。糖尿であることも、本人が自覚している場合と自覚がない場合がありますので、そのつもりで問診を行い、場合によっては採血を勧める必要がある場合もあるでしょう。

重症な中でも比較的軽微なものでは治療用コンタクトレンズ併用でよいのですが、感染を伴う場合には、糖尿病患者ではその進行が異様に速く、翌朝には真っ白という例もありますから、感染を伴う角膜潰瘍で殊に緑膿菌などの感染が疑われる例では細心の注意をして対応しないと大変なことになります。

ヒアレインも長期にわたって漫然と使うというのとは違うこのような症例では、ヒアルロン酸製剤はヒアレインではない後発品でよいか?ということも問題になりえるでしょう。防腐剤の入らないヒアレインミニの方が良い場合もありそうです。

ドライアイには涙点プラグの適応も考えたらよさそうです。

角膜知覚計は今まで使ってはいませんでしたが、私の医院でも購入も考えたいと思います。

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