お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2009年11月13日

1332 頸椎牽引後に発症・憎悪した片側顔面痙攣の2例 (神経眼科学会抄録)

J-33
頸椎牽引後に発症・憎悪した片側顔面痙攣の2例
江本 博文※1、 江本 有子※2、 清澤 源弘※1
※1東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科眼科学、 ※2 井上眼科病院

92
【症例1】79歳女性。1994年、頭痛あり、近医神経内科受診。「やや頸椎に狭いところがある」とのことで整形外科へ紹介され、頸椎牽引施行された。牽引を解除した直後から左片側顔面痙攣発症。2007年、近くの接骨院に行ったところ、うっかり頸椎牽引してしまい、また、牽引解除直後から左片側顔面痙攣憎悪。頭部MRIにて、左前下小脳動脈が左内耳神経・顔面神経付近を走行しており、片側顔面痙攣の原因となっている可能性が考えられた。

93
【症例2】56歳男性。左片側顔面痙攣あり。頸椎牽引にて2度の憎悪を経験した。

94
【考察】片側顔面痙攣の原因としては、特発性、血管圧迫性、腫瘍圧迫性、多発性硬化症などの脳幹病変、外傷性、Bell麻痺によるものなどが知られているが、そのほとんどは、血管による顔面神経への圧迫が原因と考えられている。中でも前下小脳動脈によるものが顔面神経を圧迫するものが多く、椎骨脳底動脈系の動脈硬化や蛇行と関係が深い。
95
今回経験した2例では、再現性もあり、頸椎牽引の影響が考えられた。頸椎牽引では、椎骨脳底動脈系の動脈解離、梗塞の報告は珍しくなく、椎骨脳底動脈系の血管へ物理的な力が加わる可能性が指摘されている。椎骨脳底動脈系の動脈硬化や蛇行と関係が深い片側顔面痙攣では、頸椎牽引に対し注意が必要と考えられた。
ーーーーーーーーーー
97

Categorised in: 未分類