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2009年11月8日

1124 原発開放隅角緑内障はリスクファクターを考えて目標眼圧を決めて診療しよう

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ビジョンケアセミナー 2009
セッション1 緑内障を聞きました。

この日の第一番目の講演は原発開放隅角緑内障の管理の考え方で演者は富田剛司教授(東邦大大橋)でした。

ーーー講演の要点ーーー

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目標眼圧を決めコントロールを行うが、病期、無治療時の眼圧、その他の因子などがその決定の材料となる。
殊に患者の年齢と病期が判断のメインである。
眼圧を一日中ずっと下げられるのはラタノプロストで、チモプトールは眼圧の上下が大きい。
その他の因子には高眼圧(オッズ比1,12)、高齢(1,06)があるが、中等度以上の近視(2,6)は、はるかに強い影響を与えている。海外では眼圧変動、乳頭出血、薄い角膜、家族歴などが危険因子に挙げられている。

その結果、中高年、視野欠損、中等度以上の近視、薄い角膜、乳頭出血、家族歴ありはチェックすべき点である。
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患者が治療に参加しないと治療は奏功せず、患者が付いてこないのを、アドヘアランスが悪いという。これはエイズ治療から出てきた単語である。

患者はなぜ治療しなければいけないのかを分かっているだろうか?
初診の緑内障患者には緑内障の進行の仕方のイメージを与えることが必要である。
このため視野も進行分類と比べて見せるとよい。
眼圧も正常眼圧分布を見せて説明するとよい。
治療した人としなかった人の視覚的な生命予後のグラフも見せる。
(たとえば両眼失明に至る緑内障は6,4%に過ぎないし、失明者の33%は受診時に失明してしまっている。)
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説明すべき内容としては点眼した二プラジロールは後眼部にも行っていて、眼圧降下だけがその奏功機序ではない。(この説明には昔私も研究に使った全身型オートラジオグラムが用いられていました。)
ーーー引用終了ーーー
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受けを狙った文言も交えて楽しくまた、有意義な話が朝一番から聞けました。

清澤の感想:

次のことを明日から早速始めよう。

1、緑内障を始めて診断するときに、最初にカルテに記載して置くべき事を下記の如く小紙片に書いて置き、貼って記入する
無治療時の眼圧水準は?( )、
中高年か?      ( )、
視野欠損の程度は?  ( )、
中等度以上の近視か? ( )、
薄い角膜か?     ( )、
乳頭出血は有るか?  ( )、
家族歴は?      ( )、

そして
目標眼圧は? 右(  )mmHg、左( )mmHg

一年ほど見たらMD(mean defect)の進行速度を計算しておく。
       右(  )dB/年、左( )dB/年
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2、緑内障の患者に見せて説明するためのシートを用意する
1)本人のハンフリー視野と対比するための視野の進行分類
2)眼圧の正常分布。
3)治療した人としなかった人の視覚的な生命予後のグラフも見せる。
4)追加で説明すべき基本的事項のリスト。たとえば両眼失明に至る緑内障は6,4%に過ぎないし、失明者の33%は受診時に失明してしまっているなど。

これを日常診療で行うと大変な時間がかかるから、医師の担当者を決めておき内容を準備して説明させ、後刻もう一度理解を確認するとよいかもしれない。

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