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2009年11月4日

線維柱帯切除術後の緑内障患者の改善された網膜機能という論文が出ています。

線維柱帯切除術後の緑内障患者の改善された網膜機能という論文が出ていますので紹介します。

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ーーーーー引用開始ーーーーーーー
線維柱帯切除術後の緑内障患者の改善された網膜機能
Improved retinal function after trabeculectomy in glaucoma patients;
Elisabeth Wittström, Patrik Schatz, Monica Lövestam-Adrian, Vesna Ponjavic, Anders Bergström, Sten Andréasson
Graefe’s Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology (2009年、10月)

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目的: 点眼で眼圧がコントロールできない緑内障の患者の網膜機能が線維柱帯切除術後の眼圧降下で改善するかどうかを見ること。

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方法: 11人の患者の11眼の薬剤で眼圧の降下が得られない緑内障眼に線維柱帯切除手術が行われた。臨床的な観察、標準的な視野(SAP-Humphrey)、光学的な網膜断層図(OCT)、全視野網膜電図(full-field ERG)及び局所網膜電図(mfERG)を術前と術後1,2及び6か月後に調べた。
デザイン: 介入を伴う前向きで連続的な症例の検討。

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結果: 明らかな低下は平均のlog MAR視力では2ないし6か月後に見られなかった。手術前の27.1 (+/-6.2) mmHgの眼圧は 術後2か月には19.0(+/-6.1) mmHgに下がった。そして、6か月後には 17.1 (+/- 3.4) mmHg であった(ともに p = 0.001)。眼圧の降下によって使用する薬剤は明らかに減らすことができて、手術前の3.7 +/- 1.6種類から、手術2か月後の0.8 +/- 0.9種類になり、6か月後には1.3 +/- 1.2種に減らせた (この順でp = 0.004 and p = 0.008)。
ハンフリー視野(SAP)とOCT、そして全視野ERGも、手術前と後とにおいて有意の差はなかった。 手術後2か月の時点での局所網膜電図では、黄斑領域 (area 1) でも傍黄斑領域及び周辺領域 (area 2)でも最初の陽性波 (P(1))の振幅に改善はなかった。しかし、mfERGのP(1) 振幅は術後6か月ではarea1でもarea2でも改善していた (この順番にp = 0.042 and p = 0.014)。P(1)の潜時も術後6か月ではarea2では有意に短縮していた(p = 0.023)。
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結論: mfERGにおける振幅の増加と潜時の短縮で示されるように緑内障手術による眼圧の低下は網膜機能の改善を起こせるようである。
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清澤のコメント:最近の論文の紹介ですが、読んでみて驚くような内容はありません。恐らく、コントロールできないほどの高い眼圧の目を対象に選んだので、眼圧によって一時的な循環障害に伴う機能低下をきたしている部分に改善が出るのではないでしょうか。しかし、視野で改善が示されるほどの変化ではなかったということでしょう。
しかし、緑内障は治療してもよくなるわけではないという、つい陥りがちなあきらめからは脱却できそうな結果です。

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