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2009年9月29日

1044 眼瞼痙攣と紛らわしい疾患を挙げて説明せよと言われたら?

眼瞼痙攣と紛らわしい疾患を挙げて説明せよと言われたら?

片側顔面痙攣:
眼瞼痙攣のように、最初に眼輪筋が攣縮することが多いので、初期には眼瞼痙攣との鑑別が困難なケースもある。疾患が進行すると眼の周囲とその他の顔面表情筋が障害される。片側顔面痙攣の原因としては、特発性、血管圧迫性、腫瘍圧迫性、外傷性、多発性硬化症などの脳幹病変によるものなどが知られているが、血管が顔面神経を圧迫しているものがほとんどと考えられている。頭部MRIで脳腫瘍などを除外する。

眼瞼ミオキミア:
眼輪筋のミオキミアで、筋線維束攣縮が群発し、小さなさざ波状の不随意運動として観察される。疲労、ストレス、コーヒーやアルコール摂取なども誘因とされ、通常、数日~数週間で自然治癒する。眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、多発性硬化症、脳幹部腫瘍などの前駆症状であることがあり、経過観察が必要である。

開瞼失行:
いったん閉じた眼を開こうとしても開瞼できない、上眼瞼挙上筋が駆動できない状態である。瞼を指で触れると開きやすくなる知覚トリックsensory trickという現象も見られる。眼瞼痙攣では、10%[Anderson 1998]~33%[Defazio 2001]と高率に開瞼失行を合併するが、パーキンソン病、進行性核上麻痺などにも見られる。

ドライアイ:
眼瞼痙攣の患者の69%が、前医でドライアイと診断されているというデータがある。実際に、ドライアイの診断基準では眼瞼痙攣患者の25%がドライアイと確定診断され、39%が疑いとなった[若倉2008]。眼瞼痙攣は、通常のドライアイと異なり、開瞼困難の症状が強いため、人や電柱にぶつかったりしやすい。また、眼瞼痙攣で、ボツリヌストキシン治療を行わず、ドライアイに対する治療のみでは、症状の改善が困難である。難治性のドライアイのうち、57%がMeige syndrome(眼瞼痙攣+口下顎ジストニア)であったとする報告もある[Tsubota 1997]。

重症筋無力症:
全身型と眼筋型がある。手足の易疲労性、嚥下困難などがあるか問診しておく。眼筋型では、四肢の易疲労性がなく、日内変動が見られる眼瞼下垂や、複視を呈する。抗アセチルコリンレセプター抗体は、全身型では約80%で陽性となるが、眼筋型では約50%のみであるので、抗体陰性でも、眼筋型重症筋無力症は否定できないので注意する。
 

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