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2009年9月18日

1032 潰瘍性大腸炎と外眼筋炎との関係についてという質問を受けました。

潰瘍性大腸炎と外眼筋炎との関係についてという質問を受けました。

質問
3年前に左眼の突発性外眼筋炎と診断され、ステロイド内服中ですが、減量中に他の外眼筋も腫れていき、現在も複視がある状態です。今年の8月に人間ドックで大腸の精密検査を行ったところ、「潰瘍性大腸炎」の疑いがあるとのことで、ひとまずペンタサ(ベンタサはメサラジンと同じものです)を処方されました。粘血便が続いているのですが、今は緩解期に近い様子で、たまたま眼の治療にステロイドを服用していたため、腸炎にも効果があった可能性があると言われました。潰瘍性大腸炎は、眼に合併症が起こる場合があると言われたのですが、外眼筋炎もその可能性があるのでしょうか。可能性がある場合、腸炎を主に治療することが外眼筋炎の治療にもつながるのでしょうか。また、潰瘍性大腸炎でステロイド離脱が難しい場合、「白血球除去療法」という方法もあると聞きましたが、外眼筋炎にも有効な治療なのでしょうか。

お答:
それは御心配なことです。
潰瘍性大腸炎の目の症状は眼筋の炎症ではなくてぶどう膜の炎症つまり無菌性の眼内炎ではなかったかと思います。
甲状腺疾患と筋無力小の合併など自己免疫性の疾患ではクロスリンクがしばしばありますから外眼筋炎と潰瘍性大腸炎の合併も探すと報告はあるかもしれませんが聞いたことはないです。
なお、外眼筋炎はSLEや、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群などほどに疾患概念のしっかりした疾患ではありません。
ほかにはっきりとした病名の病気があっても、外眼筋に炎症があるので単に眼筋炎と呼んでいる可能性もあります。
血液中の抗体を除く目的で行われることのある透析や血漿交換などに関しては知識がありませんのでお答を控えます。
世界で10例以下ですが、眼窩筋炎と潰瘍性大腸炎の合併例の報告があると記載した一レイン報告がありました。
フランス語の論文で詳細は不明ですが、その症例では、消化管の症状は落ち着いたが眼症状は残ったというようなことが書いてある模様です。
Ulcerative cclitisとorbital myositisをグーグルで見るとたどり着くことができます。
お大事に

ーーこうしてみつけられた症例報告ですーーー
潰瘍性大腸炎に合併した眼窩筋炎の報告
Orbital myositis associated with ulcerative colitis.
フランス語の文献

Macarez R, Bazin S, Weber F, Giordano P, Bernard P, Grubain S, De La Marnierre E, Guigon B.

Service d’Ophtalmologie de l’HIA Legouest (Metz),

32歳の白人男性のまれな症例を報告する。この症例は2か月で眼球突出が左眼に進行し、たが視力障害や複視は伴わなかった。彼は受診の3年前から、潰瘍性大腸炎二かかっていた。
コンピュータ断層法と磁気共鳴画像は左の軽い眼球突出、と上直筋の腫大を示した。
血液検査にはこの他には目または全身の病気に関する証拠は全くなかった。患者は全身へのステロイドの短期治療が施され、腸と目の状態は数週間で急速に改善した。

1年の経過観察でも、眼窩の筋炎には変わりが無い。そして、消化管の状態は長期間のメサラジンmesalazine治療でで安定している。我々が知る限りで、潰瘍性大腸炎に関連しては、眼窩筋炎の報告の文献は10件未満である。 これらの2つの異常の合併の新しい症例を提示して、議論する。
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もう少し調査してみる余地がありそうですが、今日はここまででお許しください。
清澤

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今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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