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2009年8月30日

999 第25回 真鶴セミナー印象記

第25回 真鶴セミナープログラムと印象記

杏林大学の気賀沢先生医のお世話で七沢温泉の福元館にて有意義な会ができました。杏林大学の秘書さん、研修医の先生、枚方教授までお出ましくださり大変お世話をお掛け致しました。

福元館は小林多喜二が1生前にか月もこもって小説を書いたという昭和の匂いのする由緒ある旅館でした。宿舎になった隣の旅館も野天風呂が素晴らしく、感服しました。近所にお住まいの気賀沢先生はしばしば入湯に立ち寄るのだそうです。懇親会にあいさつされた高齢のおかみさんもしゃきっとしておられ、細腕で山の宿をしっかりと守っておられるというのがうかがわれました。

日時:平成21年8月29日(土)30日(日)

第1日目 8月29日(土)

15:00 ~ 17:00:一般演題

1. 同一家系内に見られたmtDNA3460変異レーベル病の2男性例
       野間謙晴,若倉雅登(井上眼科病院)
コメント:この演題には間に合いませんでした

2. レーベル病の高齢女性に発症した抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎の1例
渡辺敏樹(ワタナベ眼科),藤森重人,気賀沢一輝,平形明人(杏林アイセンター)
コメント:抗アクアポリン4抗体陽性の視神経炎はMSと違って、脊髄に病変があることが多いのですが、今まで自己抗体陽性の視神経炎とされていたものの中にはこの抗アクアポリン4抗体陽性のデビック病がかなり含まれているようですね。

3. 抗アクアポリン-4抗体陽性視神経炎多施設研究の経過報告
       高木峰夫(新潟大学)
コメント:すでにずいぶん多くの日本人での症例を集められたようです。視神経炎単独ではなく、視神経炎と脳脊髄症状を伴うものを、抗アクアポリン-4抗体陽性と同陰性にわけてその特徴を明確にしつつあります。

4. 抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎に対する治療前後の抗体価
       室谷英治(金沢大学)
コメント:この抗体は治療しても陰性にはならないという事のようですね。

5. 対光反応の色特性を応用した眼疾患の評価
       浅川賢,石川均,一邉義章,後関利明,小野寺朝美(北里大学)
コメント:

17:15 ~ 18:15:特別講演

「イメージを浮かべる脳、覚える脳」
長谷川 功 教授 (新潟大学大学院医歯学総合研究科生理学教室)
コメント:長谷川先生は、脳外科で研修をしたのちに生理学の研究を東大で10年もなさり、その後通常の脳外科医として活躍され、さらに基礎医学に戻って研究した実績を持って新潟大学の教授に就任されたという特異な経歴の持ち主です。脳梁の後半部分を切断したモデルを用いて、前頭葉から視覚連合領を活性化する上層からの活性化を示す実験など、長谷川先生がすでになさってきた研究と、今後進めようとしている脳表面に置く微小電極での脳研究のプランをお話しくださいました。懇親会などではお話をさせていただくきっかけを失しましたが、今後は神経眼科学会でも理事なりとしての関与をお願いすることになるであろうと思われる視覚生理の重要な研究者です。

19:00 ~ 21:00:懇親会

第2日目 8月30日(日)
9:00 ~ 10:15 :一般演題

1 . エタンブトール視神経症の視力予後の検討
       重野雄太(慶應義塾大学病院)
コメント:発症までの投与期間は6か月程度。検査所見は視力低下と河本式の色覚検査表の欠損、中心フリッカー値の低下。発症から2週間くらいまでにエタンブトールを中止することが大切で、視機能の回復は9か月程度かかるというアウトラインが有用な情報でした。亜鉛が有効ですが、亜鉛原末ではなく増量剤に亜鉛を含む胃散のプロマックを使うとよいでしょう。

2. 眼軸長と眼窩スペースとの解剖学的関連で生じる眼位異常
       河本ひろ美,若倉雅登(井上眼科病院)
コメント:眼球運動が少し開散麻痺を呈するような例ではこの近視による眼球運動障害を考える必要がありそうですね。MRIで前額断をとると、上直菌は鼻側にまた外直筋は下に変位しているそうです。

3. 初発症状が下方水平半盲様の視野異常を呈した下垂体腫瘍の1例
       深作貞文(日本医科大学),若倉雅登(井上眼科病院),志和利彦(日本医科大)
コメント:これも不思議な諸例ですが、下垂体腺腫で一過性の下半盲を示したという例です。視野が緑内障に見えても一度はMRIを見ておく方が良いのでしょうか?ある時から侵攻したというならば緑内障らしくあなく、視神経炎なら数か月ではなく急激に進むはずというコメントもありました。

4. 下垂体炎を伴った視神経炎の2例
       小笠原幹英(慈恵医大)
コメント:下垂体炎というものは、不勉強で今まで見たことがありません。これも調べなおして、近日中にこのブログのレパートリーに加えておきましょう
     
10:30 ~ 12:00:日本神経眼科学会認定講習会

1. 石川 均先生(北里大学医療衛生学部視覚機能療法学)
「神経眼科救急疾患 -瞳孔を中心に-」
コメント:瞳孔を冒す疾患をクイズ形式で大変わかりやすくおさらいしてくださいました。ホルネルにはサイプレジンやアイオピジンの点眼試験ができるというお話、内頸動脈の解離でホルネルが出るというお話など、専門にしていても知らんなかったことは少なくありませんでした。

2.  敷島敬悟先生(慈恵医大眼科)
コメント:この演題は残念ながらキャンセルでした。来年は慈恵医科大学が主管校です。

このあとの世話人会で次回の主管校などの確認を行って解散となりました。

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