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2009年6月22日

937 ”中心性漿液性網脈絡膜症へのアバスチンの効果”という論文がありました

中心性漿液性網脈絡膜症の硝子体内に注射するアバスチンの短期効果

Intravitreal Bevacizumab to Treat Acute Central Serous Chorioretinopathy:
Short-Term Effect;

Seong HK, Bae JH, Kim ES, Han JR, Nam WH, Kim HK;

オプサルモロジカ誌 Ophthalmologica 223 (5), 343-347 (2009年6月号)

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目的: 中心性漿液性網脈絡膜症の硝子体内に注射するベマズシマブ(アバスチン)の有用な短期効果を報告すること

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方法:10人の中心性漿液性網脈絡膜症の硝子体内にベマズシマブ(アバスチン)を(1.25 mg/0.05 ml) 注射した。初診時と終診時の視力、眼圧, 眼底所見、OCTを測定した。おもな結果は神経網膜の復位と、視覚症状の改善を見た。

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結果:すべての患者で早期の神経網膜の復位と、視力の改善が1か月のうちに得られた。網膜漿液性の剥離は多くは2週間で引いた。6か月後の矯正視力は LogMAR 0.32 から0.04に(清澤注:少数視力で0,45程度から0,8程度に相当へ)改善しこれは統計学的に有意の差であった(p = 0.007, Wilcoxonテスト)。6か月の間に再発はなかった。

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結論: 急性の中心性漿液性網脈絡膜症の硝子体内へのベマズシマブ(アバスチン)の有用な短期効果を報告すること
は早期の網膜剥離の復位と血管からの漏出を抑制する。これらの短期的な効果は硝子体内に注射するベマズシマブ(アバスチン)が中心性漿液性網脈絡膜症の治療法の確立されたオプションである事を示している。
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清澤のコメント:
中心性網膜症にアバスチンが使えるといううわさは聞いていたのですが、いよいよそれが国際的な雑誌に複数例の報告で出たわけです。漏出点が黄斑に近いと標準的なレーザー凝固ができず、せっかちな日本人には待ちきれないという場合もあったわけですが、これからはこのような治療が行われるようになるのかもしれません。

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 いずれにしても、まだこの方法が中心性網膜症の国民健康保険に認められた治療法になったわけではありませんので、しばらくはおおっぴらにできるわけではなく、ごく限られた学内の倫理委員会などを通すことのできた医療機関で経費は大学もちで始められるのを待つことになるのでしょう。
 調べてみましたらA pilot study of intravitreal bevacizumab for the treatment of central serous chorioretinopathy (Case reports), Graefe’s Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology 246, 1235-1239, 2008がMitzy E. Torres-Sorianoらによってメキシコから発表されていました。

本ブログ内の中心性漿液性網脈絡膜症に関する記載
2006年01月07日
38 中心性漿液性網脈絡膜症
2009年05月28日
909 ”左右の目でものの大きさが違って見える”という不等象視の質問 と答

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