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2009年5月5日

886 コンタクトレンズと結膜弛緩の関係を述べた論文が出ていました

結膜弛緩症膜弛緩症は目に不愉快さを起こし、また涙液の貯留を妨げるのでドライアイの原因ともなりますが、その発生頻度を患者の年齢とコンタクトレンズ装用の有無にからめて検討したわかりやすい論文が出ていましたので紹介してみましょう。

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出典は毎度の有名なAm J Ophthalmol。
原題は結膜弛緩症とコンタクトレンズ:Conjunctivochalasis and Contact Lenses;
著者は日本人でMimura Tほか,東京大学大学院のグループですね。
American Journal of Ophthalmology Apr 2009で最新の号です。

ーーー引用開始ーー

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目的: 患者の年齢、と結膜弛緩(conjunctivochalasis)の頻度と重症度が、がコンタクトレンズ(CL)着用者でどう関連するかを検討する。装用の有無が結膜弛緩の発生と関係しているかも検討する。

研究のデザイン: 連続した症例の前方へ向けての検討であって、症例は無作為には分けていない。

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方法: 11歳から60歳で合計600人のコンタクトレンズ着用者(内訳は94人のハードコンタクトレンズと506人のソフトコンタクトレンズ装用者)を研究に加えた。10歳から60歳の579人のコンタクトレンズ非装用者も登録された。 対象者は年齢、性別、既往歴、目の病歴、および結膜弛緩症のパラメータを角膜に対する3つの方向(鼻音、中央、そして耳側の領域で)で評価をした。

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結果: 患者の年齢層に従って、結膜弛緩症の有病率はすべての群で劇的に増加した。結膜弛緩症の標準的な程度は、CL装用者では非装用者より高く(鼻側P<.00001、耳側 P<.00001)より高く、さらにハードコンタクトレンズの装用者ではソフトコンタクトレンズの着用者より高かった(鼻側領域、P<.00001; 耳側領域、P=.00003)。 下を向いたときの眼位依存性のあるいは、指で下まぶたを圧迫したときの圧力依存性の結膜弛緩症の変化は、すべて年齢に伴って増加し、コンタクトの装用の有無に依存しなかった。 422
結論: これは大きいシリーズでの連続したコンタクトレンズ着用者での結膜弛緩症の重篤さに関する最初の調査結果です。私たちの結果は、コンタクトレンズの装用をすることが、結膜弛緩症の発生に重要な危険因子であることを強く示唆している。

ーーーー引用終了ーーー

418
清澤のコメント:
なるほど、コンタクトレンズで物理的に結膜が刺激を受けると長い間には結膜が緩んでしまうのですね。上野結膜が緩めば、上輪部角結膜炎になりますし、下の結膜が緩めば涙の目に透かすの形成が妨げられるのでドライアイの症状が強くなります。わたくしがよく治療に関与する眼瞼痙攣でも、この結膜弛緩が合併してドライアイが増強して、眼瞼痙攣を悪化させているようなケースはしばしば見かけます。

419
これからのコンタクトレンズ診療やドライアイ診療ではこの結膜弛緩症もよく見て治療をしないといけないということなのですね。
なお、結膜弛緩が激しい場合にはゆるんだ結膜を眼球側に縫いつけたり、あるいは部分的に切除したりするという治療法があります。

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下にリンクするのは、当ブログ内の関連記事です
2005年12月03日 31 結膜弛緩症
結膜弛緩症(conjunctivochalasis)
結膜弛緩症(conjunctivochalasis)は涙目(Watery Eye Syndrome)の原因となる老人に多いありふれた疾患です。下眼瞼に沿って眼球結膜が内眼角か外眼角よりに瞼裂に盛り上がります。病理学的には少数例がelastosisや慢性の炎症を伴って鼻涙管狭窄を合併しますが、この結膜には異常はほとんどみられないとされています。(⇒リンク)

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