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2008年12月26日

754 Q&A 緑内障の視野欠損が短期間で進行したとの質問とそのお答

Q&A [緑内障の治療方法について] の質問とお答

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緑内障の患者さんはとても真面目、あるいは緻密な思考をする傾向があるような気がします。失礼ながら言い換えれば理屈が多いとでも申しましょうか?そのような性格の患者さんからですと、このような質問を受けることもしばしばあります。緑内障の治療中の患者さんの参考になればと思いますので、患者の気持ちの私のページから再録いたします。

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以前、9月中旬頃に一度、視野欠損が傾斜乳頭(⇒リンク)によるものなのか、緑内障によるものなのか、ご質問させていただいた者です。その節は詳しくご回答いただき、ありがとうございました。とても参考になりました。(清澤:どういたしまして)

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 その後、病院を大学病院に決め、主治医の先生の指示で、当時授乳中であったこともあって、いったん点眼治療をせずに2ヶ月間様子を見ることにしました。そして、通常の眼圧をはかってみると16、その前に1ヶ月間キサラタンを点眼していた時でも16だったので、目薬は効いていなかったのかな?と疑問でした。

 ただ、先生のご回答にもあったように、私の視野がかなり進行していて不安だったため、私から緑内障だった場合を考えて治療を始めたい旨をお話しすると、再びキサラタンを処方されました。そして、1ヶ月後、診察に行くと眼圧が13まで下がっていたので、そのままキサラタンを継続することになりました。

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 ところが最近、自覚症状として両目で見ていてもより見えにくさを感じるようになったため、視野検査をしてもらったところ、予想通り中心より上の方が悪化していました。そして、その日の眼圧は16。先生からは「少し悪化しているようなので、目薬を変えてみましょう。」と言われ、トラバタンズという目薬を処方されました。

 そこで質問です。

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質問1.眼圧下降作用が強いと言われているキサラタンでも、私のように効果が出ない人はいるのでしょうか?(元の眼圧が16と低いので、効果が出にくいのでしょうか?)

お答1.
眼圧は薬を付けたからと言って、すぐに下がるようなものではありません。一日の中でも変動しますし、16で同じに点眼していても高い日(19とか)も低い日(13とか)もあります。ですから2-3か月の平均で効いているかどうかを推測するのがよいかと思います。視野も最初の一年間は3月に一度測定してその平均でやっと最初の水準が分かる程度のものです。それさえも、慣れの効果でMDが改善しているかのように見える場合が結構あります。点眼を気長に調整してください。

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質問2.これから数ケ月間、トラバタンズという目薬を使うことになりそうですが、キサラタンで効果がなくてもトラバタンズで効果がある、ということもあるのでしょうか?(キサラタンと同じ系統の薬だと聞いたので、また効果が出ないまま進行してしまうのではないか心配です。)

お答2:
この答えも前の答えと共通です。点眼の効果の有無はすぐにはわかりません。どちらもプロスタグランジン系ですが、ベータブロッカーや炭酸脱水素阻害剤には点眼回数が多いなどそれなりの使いにくさもありますから、それらにかえなくてはいけないというわけでもないでしょう。個別案件は主治医にご相談ください。

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質問3.慢性緑内障では自分で実感できるほど視野が悪化することはないと聞いていたのですが、例外的に進行の早い人もいるのでしょうか?(私の場合は、大学病院に通院して4ケ月足らずで悪化している、と言われたので不安です。)

お答3.
これも一回の視野測定で決定的なことは言えません。単に患者さんの不安にこたえようと薬を変えて見せたということかもしれません。視野を一言で表現するMD値は、患者さんがその測定に習熟していないと、マイナス3.0であったり、マイナス7.0に悪化したり、またマイナス1,5に改善したように測定されたりと、日によっても視野の変動は大きいので一喜一憂はされない方がよいです。測定を繰り返すうちに安定した値が出せるようになります。おそらくすべての中で最も良い成績が、おそらくはあなたの目の現状です。(行った視野検査がハンフリーで30-2型ならば、左上の部分で固視不良が多くないか、偽陽性と偽陰性が多くないか?その結果”患者の信頼係数が低い”と右下部分に書いてないかをご覧ください。異常高感度という判定のこともあります)

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質問4.視野検査で毎回コピーをいただいているのですが、PSD値って何のことでしょうか?(MD値が変わらなくてもPSD値が悪くなっていたりします。)

お答4.
ある論文の抄録に”4ヶ月ごとに1年間に3回測定し,視野全体の感度低下を示す視野指数MD (mean deviation),局所的異常を示す視野指数PSD (pattern standarddeviation)について3回の測定結果より長期変動を求め,その結果を比較した。”という記載があります。これらの値は3回くらい測らないと本当のことがわからない程度に変動して揺らぐということです。主な変動理由は患者さんの集中度によるものです。このように全体の感度低下を見るのがMD(平均的な欠損値)、PSDは全体の感度はかさ上げして、視野の形が緑内障などによってどの程度ゆがんでいるかを見た値をPSDと考えるとよいでしょう。

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質問5.
このまま目薬だけで目標眼圧までうまく下がらなかった場合、最後の手段として手術になります、と説明を受けましたが、どの目薬が効くのか種類や組み合わせを模索しているうちに進行してしまうのではないかと心配しています。緑内障の治療とはそういうものなのでしょうか?(合併症のリスクを踏まえた上で、早いうちに手術をするということはないのでしょうか?)

お答:5.
そうです。正常眼圧緑内障を含めた原発解放隅角緑内障の治療とはそういう程度にゆっくりとしたものなのです。合併症のリスクを踏まえた上で、早いうちに手術をするということは普通はいたしません。眼圧が35ミリ水銀柱(普通なら10-20)でこれがコントロールできないといった、特殊な場合には視野がやられていなくても手術を早めに考える場合がありますが。本当に視野欠損がそんなに早く急激に進むならば、視神経炎や蓄膿症の視神経障害など緑内障以外の疾患を持っている可能性がないかをMRIで調べるなどの手を打つ場合もありますので主治医にご相談になるか当医院をお訪ねください。くれぐれもお大事に

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 不安なため、またたくさん質問してしまいました。お忙しいところ申し訳ありませんが、どうかアドバイスよろしくお願いします。

(清澤:上記のようにお答えしてみました。参考になればうれしいですが。)

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今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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