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2008年11月18日

722 虫を呼ばない蛍光灯のお話

本日、虫を呼ばない蛍光灯という商品の話を持ってアインテックという会社の方が私の医院を訪ねてくださいました。
お話の要点は次のようなものです。

musi

人の光に関する感度曲線が紫から赤の可視光線領域であるのに対して、昆虫などの虫ではこれが300ナノメータから395ナノメータの紫外線領域になってます。虫は光を求めて灯火に集まりますが、虫は光なら何でもよいのではなくて、この紫外線領域の光を求めて集まっているのだそうです。

食堂や食品加工工場、食品販売の店舗などではいかにこの虫を避けるかが重要な課題となります。

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そこで蛍光灯に特殊な加工をすることでこの紫外線領域の光をカットすれば、紫外線成分をほとんど含まない光源を得ることができます。そのコートには酸化亜鉛系のファインセラミック皮膜を掛け飛散防止用のフッ素コートをかけるということだそうです。

紫外線は紫外線角膜症、白内障、翼状片、黄斑変性症の原因にもなることが知られており、このような紫外線をカットした蛍光管が眼病の予防に有効ではないか?というのが私をお尋ねくださった訪問の趣旨だったようです。

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残念ながら、日焼けサロンなどで使われる紫外線を強化したような光源でないならば、私たちが使う人工の照明の照度は大したものではありません。外で直射日光の下で受ける紫外線に比べれば無視できる程度の物と考えられます。(⇒資料)人工照明が暗くて済むこと、それは、人の目には順応といって暗ければ暗いなりの光に対応した光感度を発揮できる仕組みが備わっているからです。

晴天昼太陽光 100,000ルクス
曇天日出1時間後太陽光 2,000
百貨店売場 500~700
街灯下 50~100

この数字を見ていただけば、曇った日の明るさでも通常もっとも明るい部類に入る百貨店の明るさの4倍も明るいことがわかります。

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私たちの周りで、強い光を目に当てる場合にはどのようなケースがあるのでしょうか?
そこで思い出したのが眼科の手術用顕微鏡。白内障では20分程度ですが、網膜硝子体の手術では時には2時間を超える網膜への強い光の暴露が起きるでしょう。

しかし、紫外線は角膜の表面で吸収されるので眼内には入らないかと思います。眼科の手術用顕微鏡にはすでに防御フィルターが入っているはずで、顕微鏡の下面に設置されたフィルターが汚れたからと言って、それを取りはずして網膜の手術をしたりすると、網膜が熱で変性する事故が起きるという話を聞いたことがあります。
Public Health Advisory: Retinal Photic Injuries From Operating Microscopes During Cataract Surgery⇒リンク

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また、熱を介さない網膜に対する光の毒性は、紫外線よりもむしろ波長400から500nmの青緑の光が強いとされていると思います。これがblue light hazard(⇒リンク)で確か培養した網膜細胞に様々な周波数の光を当てると、この青緑色の光の毒性が最も強いという話であったと思います。

さてそういうことになりますと、このような紫外線成分を含まない特殊な光源の、虫をよけるという以外での有用な使用法が何かありますでしょうか?ことに眼科領域では私には残念ながらちょっと思いつくアイデアはありませんでした。
どなたか良いアイデアがわきあがってきた方がおられましたらお教えください。

追伸:虫といえばどこかで聞いたような? 
今年岩手県では大変な蛾の大量発生があったようです。

灯に集まる蛾
デーリー東北新聞社オンラインサービスにこの間の情報が詳しい。
ーーーー引用開始ーーー
ガ大発生「昨年の比じゃない」/久慈・二戸(2008/08/06)ン⇒リンク

 久慈、二戸両地域でガが大量発生している。両地域では昨年も大量発生し、住民を苦しめたが、今年は「昨年の比でない」。各商店会や自治体では、夜間に街路灯を消したり、水槽に集めておぼれさせるなど駆除に必死だが、あまりにも数が多く”焼け石”に水の状態。ここ数日は、八戸市の住宅街でも飛び回るなど、県境を越えて拡大の気配を見せており、住民や商店関係者は「何とかならないものか」と対応に苦慮している。
 
 ガの大半はマイマイガ。国内のほぼ全域に生息し、羽を広げた大きさは六―八センチ(メス)になる。
 久慈地域では、七月下旬から市街地を中心に大量発生。日中は静かに息を潜めているが、夜になると明かりを求めて乱舞し、街路灯や商店の窓などを埋め尽くす。久慈市本町の酒屋の女性(72)は「こんな経験は初めて。暑くても窓を開けられない」と困惑する。
 久慈市、野田村の中心商店街では、七月末から商店会や町内会が防衛策として街路灯の夜間消灯を開始。市や村も投光機で照らした水槽に集めておぼれさせる作戦に乗り出したが、野田村ではあまりの数に作戦を中止。“自然消滅”を待つしかない状態だ。

ーーーー引用終了ーーーー
また、盛岡市の公報にも

マイマイ蛾とカシワマイマイ
”蛾(マイマイガ,カシワマイマイ)の大量発生について”という記事が有り(⇒リンク) その原因と対策が記載されています。ーーー引用開始ーーー
1、(蛾が)大量発生する年が何年かに一度あるが,原因は不明である。
2、幼虫時には,カシワ,コナラ,クヌギ,サクラ,リンゴ,ナシなど,さまざまな樹木の葉を食べる種であることから,どこにでもいる種である。
3、大量発生の順番としては,山の樹木で始まり,街の灯りに誘引されて街中にも増える,というものである。
4、今の時期は成虫になっており,かつ,広く生息しているため,これを駆除する効果的な方法はなく,寄せないようにするしかない。
5、対策としては,次のとおりである。
ア 夜間の光の量そのものを抑える
イ 青い色(短い波長)に寄せられる習性があるため,赤い色(長い波長)に電灯を切り替える

6、大量発生する期間は状況にもよるが約10日間前後といわれている。
7、「マイマイガ」,「カシワマイマイ」は,「ドクガ科」に属しているが,毒性はない。ただし,成虫の鱗粉に触れると,肌の敏感な方は発疹が出る場合がある。
8、卵を見つけた場合は,ビニールなどに入れて可燃ごみに出すか,10センチメートル以上の土中に埋める。 ーーー引用中止ーーー

というわけです。
蛾が山で発生して、街の灯に引き寄せられて街に降りてくるなら、これらの街の街灯(や各戸の電灯)をすべて特殊処理の蛍光管に変えてもらえば良いわけです。今ならまだ蛾の恐怖が県庁や市役所職員の気持ち、住民の心に残っているかもしれません。
岩手県に急行せよですか?

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今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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