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2008年10月26日

705眼瞼・片側顔面痙攣治療を成功させる10のこつ(第62回日本臨床眼科学会シンポジウム抄録)

眼瞼痙攣と片側顔面痙攣の治療を成功させる 10のコツ

清澤源弘
東京医歯大

眼瞼痙攣は頭頸部のジストニアで持続的開瞼が困難な病態である。また片側眼瞼痙攣は血管と神経が接触し片側の顔面神経領域に痙攣を示す疾患である。ともに容貌が侵され、殊に両側眼瞼痙攣例では不随意な閉瞼で機能的失明状態を生じ患者の苦しみは重い。この疾患の治療を成功させる 10のコツを紹介する。

1)眼瞼痙攣の自己評価表の活用(⇒リンク):軽症眼瞼痙攣例はその判定が難しいが、眼瞼痙攣での若倉の各 10問への是認頻度は 27-88%と特に高い。軽瞬、速瞬、強瞬の個別評価も有効である。CES-Dでの気分抑鬱の評価もよい

2)涙液の質と量の評価を行い、ドライアイ例にはコラーゲン涙点プラグ等で涙液を補う。

3) MRIなどの画像診断も未済なら行う。血管による顔面神経圧迫以外に腫瘍等が見つかることがある。

4)“眩しさ ”や“痛み“も主要な愁訴で、サングラスや薄い点眼麻酔薬が時に有効である。

5)眼輪筋へのボトックス投与は最有力な治療法で重症度と反応を見て量を増減する。 10%の無効症例があり、それ以外に一過性眼瞼下垂、複視、皮下出血、兎眼等の発現可能性がある。

6)経口薬のリボトリールやアーテン併用時には薬剤依存にも留意する。

7)クラッチ眼鏡で開瞼が維持できる症例がある。

8)最重症例には眼輪筋切除や眼瞼下垂手術の依頼を検討する。

9)患者には積極的に働きかけ、定期的観察を継続する。

10)常に患者のニーズに合った対応を模索する。このような点に留意し治療を展開すると患者の満足度の増加が期待される。

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