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2008年9月21日

675 葛南眼科研究会を聞いて来ました。

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葛南眼科研究会という眼科医師の集まりが9月18日木曜日にあって、アレルギー性結膜炎の治療の話を聞いて来ました。百瀬先生が長年幹事を勤めて開催されているこじんまりした内輪の会ですが、地域の眼科医療の動向やとてもレベルの高い講演が聴ける楽しい会です。

1)まず、パピロックミニを通常のステロイドや抗アレルギー剤の点眼とどう使い併せて春季カタルを克服するかという日本大学の庄司純先生のお話。結膜の状態によってグレーディングをしてそれに対応した薬剤があって、症状が軽くなってグレーディングが下がれば薬も減らしてゆきます。強い炎症が残るとステロイドの効きも悪くなりますので、抗免疫薬点眼、またはステロイド結膜下注射は、ステロイド点眼、抗アレルギー薬点眼と併せて、最初は強く使うのがコツという事のようです。本日はお忙しいそうでまた大学に戻られるとか、残念ながらフロアでの質問は伺えませんでした。

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2)涙液の中の抗体濃度を測るキットが海外で発売されていて、その使用に対して保険請求が出来るようになったのですが、その評価額が低くて日本国内での発売が出来ないでいるのだそうです。(⇒関連記事にリンク)この検査に保険点数が付いたというニュースに、現在国内での販売検査キットは無しというコメントが付いているのをいぶかしく思っていたのですがまずは納得。

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3)会の後のお話では、市川に分院を出されるH先生からの挨拶が有りました。いわく、眼科医が一つの医療機関に4名と大勢いすぎるのも窮屈とか。蛸壺のように一人の医師で診療している私のような眼科が多い中では、うらやましいお話です。その院長先生が、若先生に対して”眼科の看板を掲げれば患者さんが来てくださるという考えは誤り、今の患者さんは先代が長い時間と努力の結果で得た信頼が成さしめているのです。”とたしなめたのも良く了解いたしました。最近は開業しても患者さんが伸び悩みで閉院にいたる診療所も少なくないのが実態です。聞くところでは、年間5000の新設医療機関が開設され、ご高齢で引退される先生の分も含めて4000の診療所が閉鎖されているそうです。私たち新参の開業医にはgoing concern(運営の継続)は至上命題です。

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4)会食の時のもう一つの大事なお話は、加藤和男先生(順天堂大学前助教授)から。”視力が0,6の患者さんに1.0に出来るから手術をしましょうというお誘いをかけるのは基本的な誤り。0、6が1、0になっても患者さんにとってより有利かどうかも分らない。見え方の質は視力ばかりでは表現できません。あくまで患者さんが見難いから何とかしてくださいませんかというのを待って手を出すべきです。そうしないと必ず近々トラブルになります、と。

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”施術が出来る(?)腕を身につけ、手術のできる施設を持つとついついその手術を医師のサイドからやって差し上げたくなる。これは大変な傲慢でも有るし、基本的に誤った態度であるという経験の長い大家の訓示です。まして、手術に何がしかのトラブルが重なったりすればという話にもなってきます。手術は得られるものが有るとしても、いつになっても、何もしないことよりも安全なものでは無いということは、医師も患者も肝に銘ずるべきでしょう。

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今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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