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2008年7月25日

620 目の神経形成に重要な新タンパク質を「ピカチュリン」と命名:の記事を読みました

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7月22日火曜日の夜に、この記事の原典をみて驚いた私は、斜視と弱視の医師が作っているメーリングリスト(当然不二門先生もそのメンバーです)に次のメールを投稿しました

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清澤です。
皆さん気が付いておいででしたか?

目の神経形成に重要なタンパク質「ピカチュリン」と命名 
大阪バイオ研チーム – MSN産経ニュース

目で受けた光の刺激を、電気信号で脳に伝える際に重要な働きをするタンパク質を、大阪バイオサイエンス研究所の古川貴久研究部長(神経発生学)らのチームがマウスを使った実験で発見。電気を操るネズミに似た人気アニメキャラクターにちなみ「ピカチュリン」と命名し、7月21日、米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス電子版に発表した。ヒトなどのほ乳類の目では、光の刺激が網膜の視細胞で電気信号に変わり、双極細胞を通過して視神経から脳へ伝達され…

という記事が出てますが、これが実は

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Nature Neuroscience
Published online: 20 July 2008 | doi:10.1038/nn.2160

Pikachurin, a dystroglycan ligand, is essential for photoreceptor ribbon
synapse formation ⇒リンク
ピカチュリンというジストログリカンの誘導体が網膜光受容細胞のシナプスリボンの形成に不可欠である。

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Shigeru Sato1,2,3, Yoshihiro Omori1, Kimiko Katoh1, Mineo Kondo4, Motoi
Kanagawa5, Kentaro Miyata4, Kazuo Funabiki6, Toshiyuki Koyasu4, Naoko
Kajimura7, Tomomitsu Miyoshi8, Hajime Sawai8, Kazuhiro Kobayashi5, Akiko
Tani1, Tatsushi Toda5, Jiro Usukura9, Yasuo Tano2, Takashi Fujikado2,3 &
Takahisa Furukawa1

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という論文で、コレスポンディング(責任を持つ著者)Correspondence to: Takashi Fujikadoとなってます。

佐藤茂 先生(阪大)、近藤峰夫 先生(名古屋大)、不二門尚 先生(阪大)おめでとうございます。
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清澤の感想

不二門教授からこのお祝いメールに返事を戴きました。

不二門先生の指導する大学院生の佐藤茂先生が、大阪バイオ研究所の古川教授の研究室に出向き、ある遺伝子のノックアウトマウスを作った。見事に生まれたラットを詳しく見たが、組織学的には何の変化もなかった。この実験は、しくじったかと思ったところ、名古屋大学の近藤先生が網膜電気図で重大な機能の異常があることを見つけてくれて、このような論文になったという事だそうです。

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科学者なら一度は論文を掲載してみたいとあこがれる世界のネイチャーのシリーズ誌です。ネイチャーやサイエンスでは単に専門領域の研究者を納得させられるだけではなくて、広い領域の科学の発展に資すところが有り、また方法や結果が革新的内容で無ければ決して印刷される事は有りません。

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ことに、日常患者の診察も行っている日本の眼科医が、そこまで高いレベルの研究をするというのは、大変すばらしい事です。

まして、海外の留学先ではなく、日本国内でその仕事を成し遂げたという事は誠にたいしたことです。重ねておめでとうと申しあげましょう。

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今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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