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2008年6月29日

599 第2回心療眼科研究会 印象記

心療眼科研究会
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1◎第2回心療眼科研究会が秋葉原で開かれました。立派な英語の名前Japan Psychomedical Ophthalmology Societyも決まりました。
うつ病などに関連した3件の症例報告と2題の招待講演も聞きました。会場では旧知の先生方にもお目にかかることが出来ました。この会のホームページはこちら(⇒リンク)です。医療関係者のメーリングリスト会員も募集中です

気賀沢先生に依れば、”第二回研究会の参加人数は91名(第一回は68名)。北は北海道、西は広島と、広い範囲からご参加いただきました。また、眼科・精神科ばかりではなく、心療内科の先生にもご参加をいだたきました。”という事です。

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第2回 心療眼科研究会
(眼科専門医生涯教育認定事業NO.20015、3単位)
日時:平成20年6月28日(土) 17時30分~20時30分
場所:ビジョンセンター秋葉原 千代田区神田淡路町2-10-6 OKAPLAZA
参加費:1000円

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◎症例検討 司会進行:井上眼科病院 院長 若倉雅登
  アドバイザー:東京女子医大 精神科教授 石郷岡 純

○双極性障害にMeige’s syndrome を合併した1例
  井上眼科病院 増本美恵子、若倉雅登、東京女子医大 石郷岡 純
  清澤の感想:遅発性ジスキネジアとしての眼瞼痙攣を薬剤の副作用で発症する患者は少なくありません。その原因薬が特定できることもあれば、できないこともあります。精神に影響を与える特定の薬剤を中止してもすぐには良くなりませんし、やめてもなかなか治らないこともあるでしょう。眼瞼痙攣をボトックスで治療しようとする眼科医は精神科医と仲良く連絡をとりつつ、減薬を求めますが、それはそれとしてボトックスを的確に使い瞼のスパスムをとめることが出来ます。
参考記事:450 薬剤性眼瞼痙攣にリンク

○白内障術後に発症した鑑別不能型身体表現性障害の治療経過
  国立病院機構水戸医療センター 壷内鉄郎、杏林大学 気賀沢 一輝
  清澤の感想:白内障の術後に強い違和感を訴えた患者さんの報告でした。昨年の報告の患者さんはいまだに不調の様ですが、多少良い薬も見つかっているようです。それらしい薬剤フルボキサミンやオランザピンなどをを順に試して最善のものを探したそうです。

○視力低下に伴う抑うつ状態と診断された糖尿病患者
  済生会新潟第二病院 安藤伸朗
  清澤の感想:新潟からの演題提出を大歓迎いたします。2型糖尿病は抑うつ症状を合併しやすいそうです。眼科での失明が大きなイベントではあるのですが、”まず目を治してから精神の問題に取り組もうという訳にはいかないから初めから精神科に頼んでいるのではないか”という縁者の訴えはすべての眼科医の思うところです。

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◎教育講演 座長 清澤眼科医院 院長 清澤源弘 
  「眼科におけるうつ病診断」 
       東京女子医大 精神科 稲田 健
座長を務めた清澤の感想:
精神科ではうつ病は病因論で論ずるものではなく、患者がその診断に必要な条件を満たすならばうつ病と診断して、それに応じた治療を適切に行うという考え方をするようです。”こんなに苦しい状態があるのだから、そのような反応があってもよかろう”と安易に因果関係を建て、原因が軽くなれば症状が緩むだろうと希望的に考えてはいけないようです。
うつ病は生涯有病率が6.5%と高く、女性のほうに多い疾患です。かかりやすい病前性格もあります。多くは最初に内科を受診して、睡眠障害、性欲減退、頻尿、体重減少などの各種身体症状を訴えるそうです。眼症状では霞み眼が23-51%にあるそうです。自殺することがあるのできちんとした診断を立てることが必要です。診断基準で重要なのは1.持続する抑うつ気分、2.興味と喜びの著しい減退だそうです。それを問い出すには定型的な質問があり、それを順に聴いてゆくそうです。質問紙法というものがあって、その代表がCES-D(セスデー)です。これは清澤も使ってますが、かなりの優れものです(⇒リンク)。といった内容でした。
わかりやすく鬱を解説してくださりありがとうございました。

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◎特別講演 座長 杏林大眼科 気賀沢一輝
  「コンサルテーション•リエゾン精神医学 ~眼科との連繋を考える~」
       東京女子医大 精神科 西村勝治
清澤の感想:精神科医が病棟の主治医団に加わって、癌患者の精神的な不安定に対応するというようなコンサルテーションをするのがリエゾン精神医学と聞きました。癌などではその分野が確立していますが、眼科でも両眼を失明するような状態では患者さんの不安は強く、癌患者同様に精神科医の助けを必要としています。しかし、現状ではそれほど多くの精神科への紹介は行われては居らず、それを気道に乗せるのが今後の課題のようです。

各演題に私の感想を付して紹介しました。一応これでこの記事を完とします。
今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。コメントを歓迎します。

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