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2008年5月21日

567 ”コンタクトレンズと角膜感染症”の話題

最近、”コンタクトレンズと角膜感染症”の話題が取り上げられることが多いようです。

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5月20日のNHKニュースでもアカントアメーバ感染症の話題が取り上げられたようですね。私を訪ねてくれた某大学眼科の教授や患者さんからもその話を伺いました。(⇒リンク)20日の急上昇キーワードだそうです。しかし、治療が真菌感染に準じて行われるアカントアメーバ感染症自体はそんなに頻度の高い疾患では有りません。

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”コンタクトレンズが原因とみられる角膜感染症で入院した患者の少なくとも3割は、レンズの使用方法を守っていなかったことが、日本眼感染症学会などの調査で分かった。”という記事もコンタクトレンズ使用者の角膜感染症が関心を集めたのに関連がありそうです。私の実感では不適切な使用によるものの頻度はもっともっと多いです。(⇒記事にリンク

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私の診療所にもコンタクトレンズ装用者で角膜障害を引き起こした患者さんが”毎週”新たに訪ねてきます。そのような患者さんのほとんどは、私のところに訪ねて見えるのが初めてで、(1)一日物のレンズを本来禁じられている再使用をして使っていたり、(2)2週間もののレンズを2週間を超過して使用していたりしています。

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また、(3)16時間を越す長時間の装用を本来それが許されていない種類のレンズで行って角膜が酸欠になっていたりもします。(4)2週間物や4週間物のレンズの滅菌を指定された液体できちんとしないで使用したりするケースも多々あります。

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(5)定期的な眼科受診をしないでネットを通じて昔のデータで海外からの購入をしていたり、(6)信じられないことですが、日本国内でも”眼鏡店でいつものレンズをといって処方なしで購入していた”などという話もあります。(7)本当の眼科医が常駐していないと思われるモールの中のコンタクト販売所のようなところで継続的に購入している患者さんも、角膜を傷めてしばしばやってきます。

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コンタクトレンズの使用には、眼の調子が悪いときには朝でも夕方でもいつでも受診できる単一人物の眼科医が居る医療機関を確保しておくことは大切なことでしょう。

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本来、コンタクトレンズは眼の異物なのですから、少しでも充血を感じたり、痛みを感じたりしたらレンズはすぐに中止しなくてはいけません。この段階で眼科医が見ていれば数日のレンズ装用休止と、抗生物質点眼程度で収まることが多いのです。”仕事があるからこのコンタクトをはずして出勤することは無理です”といったことをおっしゃる患者さんがときに現れますが、これは問題外です。その先どうなるかは火を見るより明らかです。

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眼とコンタクトレンズの収納容器内の液の細菌培養指示を出しておくことも重要であるということは先日患者さんを見ていただいた折に順天堂大学名誉教授の金井先生に教えていただきました。結膜や角膜のぬぐい液を培養しても病原体は出にくいが、収納容器だと出やすいのだそうです。

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最近、これは大変という話を患者さんに聞きました。
角膜浸潤で受診した患者さんが、”常用のコンタクトレンズをはずすと眼の痛みが耐え難いので、レンズをまた乗せていた”というのです。確かに、角膜に傷が付くとやわらかくて表面が平滑なレンズが触っているほうが上瞼でこすられるよりも痛みが少ないという状態になることがあります。

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しかし、角膜感染ではその感染の原因になったコンタクトレンズを使い続けることは絶対に避けるべきです。角膜障害の痛みを軽減する医療用コンタクトレンズという概念がありますが、角膜感染症ではまずレンズの装用を中止させることが第一です。この患者さんではレンズ装用の中止を指導し、抗生物質の軟膏を入れて眼帯をさせたら幸いにも一日で角膜浸潤が取れました。

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コンタクトレンズに伴う角膜の障害では、原因になる微生物には細菌、アカントアメーバ、真菌など様々なものがありますが、いずれも酸素が不足して弱った角膜の小さな傷から角膜実質に菌が入り込み、潰瘍や角膜浸潤を形成し、進行すれば簡単に1-2日で角膜膿瘍(膿がたまった状態)に進行します。

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こうなってしまうと、点眼や内服の抗生物質だけでは足りないので、抗生物質の点滴を考えることになります。真菌などの感染では特殊な薬剤を早く使う必要も生じます。それゆえ、重症に進行した角膜潰瘍や角膜膿瘍であれば、私はためらわないで比較的大きな病院にお願いして入院の上で一日何回かの抗生物質の静脈点滴などをお願いする様にします。

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そうなりますと、順番を待って差額のない大部屋で入院をする時間の余裕は無いですから、数日の入院でも安くはない治療と入院費費を負担していただくことにもなります。数百円かそこら多少安くコンタクトレンズを入手していたメリットは吹っ飛んでしまいます。それでも最終的に、元に近い視力が得られれば良いですが、視線の通る角膜の中央に混濁が残ることになれば、視力も永続的に下がってしまいます。

9この”コンタクトレンズ装用に伴う角膜感染症”に関しては、夕刊誌の”日刊ゲンダイ”の記者の井上さんから取材の申し込みがあって、先週水曜日に医科歯科大学の佐野先生と一緒にインタビューを受けました。まもなくこの記事も出来てくることでしょう。

PS:ダイビングでコンタクトレンズは良いか悪いか?というページにこの準備でネットサーフィンしていたらたどり着きました。一日使い捨てレンズで、そもそも一日使い捨てレンズに地上でなれた人に限るという結論は適切な助言と思いました。(⇒答えにリンク)

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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