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2008年1月30日

496 流涙とは、涙が出る、涙ぐむ、涙が流れるということ

涙の量が多いと言う患者さんがしばしば医院を訪れます.
今日も一人の中年男性が私の医院を尋ねてくださいました。

25涙が多いというのを眼科では流涙と呼びます。

1)涙の分泌の増加これにはまず、涙を鼻に導き出し・排出する機能は正常であるが涙腺からの過剰分泌が原因でおきている「流涙」である涙の産生の増加(”hyperlacrimation”)という状態があります。

26涙の量自体が増える原因としては・・・
○目の表面の異物による刺激、○ばい煙や刺激性のガスなどの外気の刺激、○細菌やウイルスなどの感染による刺激や花粉症をはじめとするアレルギー反応の刺激を原因とするもの、○緑内障で刺激を自覚するような場合○(その単語の定義はあいまいですが)疲れ目や眼精疲労と呼ばれるもの○悲しかったりとてもうれしかったりといった感情に関連するもの○そして瀰漫性表層角膜炎の原因ともなる“ドライ アイ”等があります。

27この様に多くの原因がが挙げられていて、それぞれの原因に対する個別の治療が選ばれます。

中でも、私の経験では驚くべきことにドライアイつまり乾き目がこの中ではもっとも多いようです。中年になって自然な状態での涙の分泌が減ったり、涙の表面を守る脂の層が不安定になりますと、涙による目の表面の保護が不完全になります。その結果、目の表面に細かい傷が付き、軽い痛みや目の乾きを自覚するようになります。そうしますと痛みに反応して涙があふれる様になるのです。(このような患者さんにドライアイの説明を始めても、私の目は涙が増えているのであって、決して乾いているわけではないのですとその治療を拒絶される場合もしばしばあります。)

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またコンタクトレンズの装用者にもしばしば流涙が見られます。コンタクトレンズの無理な装用による角膜や結膜の障害は直接に刺激性の涙の増加をもたらします。また、長期に亘って無理なコンタクトレンズの装用を続けますと、おそらく結膜が荒れてマイボーム腺の障害等も合併するようになり、涙液層の不安定化なども関連したドライアイが生じて、その挙句に目は乾いているのに涙が流れるといった面倒な事態に立ち至ります。

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その治療法としては、まず①ヒアレインなど保湿効果の有る点眼薬を用いる。これには生理食塩水等の点眼を併用しても良いです。②風除けの眼鏡を作って常時使用していただく、③加湿器などで空気に加湿を行う。④大変強いドライアイでは涙点プラグを装着して眼表面への涙液の保持をよくする、などの対応が可能です。

ここで少々涙点プラグについて追加の説明をします。

30この涙点プラグというものは、従来角膜の傷が常時付いてしまうようなかなり重篤な症例だけに用いられていました。今もそう思っておられる先生は多いと思います。それは古い設計や材質の製品では、結膜上への突出部が比較的大きく、しかも製品が固かったのが原因と思われます。

31しかし最近の主流であるスーパーフレックスといったタイプでは十分に製品が小さく、またやわらかくなっていますので、多くの患者さんに違和感無くお使いいただけるようです。

41最近の私の経験ではシルマーテストが5分で5ミリ以下であるような比較的ありふれたドライアイの症例でもこれを置いて差し上げると、患者さんには目の痛みの症状が取れたとして喜ばれる事が多いです。

32”いつまで置いておくのか?”という質問には、”不要になればいつでも取ります”とお答えします。が、大概は敢えて取り外すことはありません。3割くらいではいつか自然に抜け落ちて亡失してしまいます。

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通常は0,7~0,9ミリまでの中からプラグの大きさを選びますが、症例によっては0,5ないし0,6ミリの小さなものや、1,0や1,1の大きなものを選ぶ場合もあります。私はプラグが抜け落ちた場合で、患者さんが再度の挿入を希望してくれる場合にはワンサイズ大きなものを入れています。そうしますと今度は抜けることは少ないと思います

352)次に問題となるのは、導涙・排涙機能の異常で涙が瞼からあふれるという意味の”涙があふれる状態”(”epiphora”)です。

これらの症状は一環見かけは同じでも、治療が全く異なっています。

涙の通路に異常があって”なみだ目”になる原因としては
○まぶたや涙点の位置異常(顔面神経麻痺で下瞼が引き下げられた形となって目が閉じられ無くなった兎眼等はこれに含まれるのでしょうか)○まばたきがおかしい(私が専門に治療している眼瞼痙攣はこの良い例です。)○眼窩損傷(骨折や切傷で涙小間や鼻涙管が痛んでいる場合があります。)○先天性欠損(先天性鼻涙管閉塞など)
○感染(特に涙嚢炎では鼻涙管が癒着し閉塞します。)○やけどや放射線照射の合併症による眼表面の露出がなどあげられます。

36 このカテゴリーでもっとも多いのは中高年に多い鼻涙管の閉塞や狭窄でしょう。この状態は老人性の変化や涙道の炎症で起きることが多い様です。また赤ちゃんに見られる先天性鼻涙管閉塞症もこの中に入ります。

この原因でのなみだ目の治療法はにはどんなものがあるでしょうか。涙の通路がつまっている時には、つまっているところを開けたり、迂回する道を作る手術が必要になります。

37どこでどう詰まっているかを知るための検査では、涙道を洗浄して、涙が鼻の方に流れるかどうかを調べる涙管通水テストが行われます。洗浄液が鼻まで通らなかった場合には、造影剤を入れてレントゲン写真を取るなどの方法で通過障害がある場所が確認されます。

38手術のタイプはなみだの通路のつまっている部位によって違います。

例えば、軽症なものではブジーという細い棒を涙小管から涙嚢を経て鼻涙管に通して、通過を確保できる場合もあります。

39また、涙嚢と鼻をつなぐ管が癒着閉鎖した場合には涙道にシリコン等でできた糸のように細いチューブを、つまった部分にしばらく留置することもあります。
このシリコーンチューブを入れる鼻涙管シリコンチューブ留置術は(私はまだ導入してはいませんが、)涙道内視鏡と呼ばれる医療器具が開発されていて、内視鏡で中を観察しながら、閉塞部を開放することができるようになりました。

この結果、盲目的にブジーを通したり、骨を削るよりも治療中の痛みを少なくして、より正確な治療ができるようになってきました。

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今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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