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2007年10月30日

430 瞳孔を散大させる薬剤や疾患とは?

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先週、大学病院で原因がはっきりしない両眼の散瞳状態の患者さんについて神経内科主治医の先生からの相談を受けました。 (管理頁

神経眼科で病的な散瞳といいますと、動眼神経麻痺やアディー症候群、点眼散瞳剤の使用された目、それから外傷による縮瞳障害などがすぐに思い浮かびます。

人の瞳孔は虹彩にある交感神経支配の散大筋で広げられ、副交感神経支配の縮瞳筋で収縮させられています。したがって、瞳孔の大きさは、眼内の筋が外傷などで破壊された場合を除けば、交感神経と副交感神経のバランスとして考えることができるはずです。

交感神経はいったん頚部まで下降した後に上頸神経節から内頚動脈の周りを網状に取り囲む交感神経として眼球に至ります。また副交感神経はいくつかの細かい部分を省略して述べるならば動眼神経から眼球後部の網様神経節を経て眼球に至ります。

これらが複雑に絡む病的な散瞳を網羅的にあげてみることはできないでしょうか?

インターネットを探してみましたら41種の病的な散瞳の原因がhttp://www.wrongdiagnosis.com/symptoms/mydriasis/causes.htmに示されていました⇒リンク

自分の知識の確認を兼ねてこの各項目を簡単に説明してみます。(最後まで行き着けましたらご喝采を願います。)

1、 動眼神経麻痺(3rd cranial nerve disorder):副交感神経成分の麻痺で瞳孔も散大します。

2、 急性緑内障(Acute angle-closure glaucoma):急激な眼圧の上昇で虹彩への血流が途絶し瞳孔運動を起こす筋に壊死を生ずる野で散瞳が見られます。

3、アディー症候群 Adie’s syndrome;毛様神経節の炎症後に起きる副交感神経の麻痺で瞳孔は縮瞳しなくなる膝蓋腱反射の消失などを特徴とする。

4、向精神薬(Antipsychotic agents)。向精神薬にも散瞳作用のあるものがある。

5、大動脈炎症候群(Aortic arch syndrome)では頭頚部の太い血管に動脈炎が起きます。

6、アトロピンAtropineは瞳孔収縮筋を焼く一週間に亘って麻痺させる作用があり、遠視のある児童の遠視を引き出す検査なのに使われるが、瞳孔の散大も同時にきたす。

7、自律神経系の神経におきる癲癇(Autonomic seizure):では瞳孔を開く成分がバーストすることもあると考えられます。

8、ボツリヌス中毒(Botulism)でも瞳孔は散大します。どのくらいの期間、散瞳が続くかは不詳だが、数ヶ月で戻ると考えられる。

9、脳死状態(Brain death):でも瞳孔の対光反応は消失します。

10、頚動脈動脈瘤(Carotid artery aneurysm):どのような内頚動脈の動脈瘤で瞳孔が散大するかと考えると、内頚動脈と後交通動脈との分岐部にできる動脈瘤では動眼神経麻痺を伴うから片眼が散大するはずである。

11、 脳の浮腫(Cerebral oedema)では脳圧亢進が起きるがこの場合なぜ瞳孔が散大するというのかが私には不明です。

12、クロルフェニラミン(Chlorpheniramine) は、もっとも広範に喘息や蕁麻疹に使われるヒスタミン1のブロッカーです。

13、クロルプロマジン(Chlorpromazine) :は典型的な向神経薬である。その向精神作用は、この分類の他の薬剤同様に長期的なドーパミン受容体のブロックでの脳の順応によるものと考えられている。

14、シナリジン(Cinnarizine)は、 ピペラジンの誘導体でヒスタミン1受容体とカルシウムチャンネルのブロック効果を持つ。制吐作用もある。

15、コカイン(Cocaine):は。良く知られた麻薬であるが、局所での散瞳作用もある。ホルネル症候群の点眼検査でも使われます。

16、サイクロペントレート(Cyclopentolate):はサイプレレジンとして調節麻痺をさせ、遠視の程度を測るのに点眼で用いられます。散瞳作用もあります。

17、ジフェンヒドラミン(Diphenhydramine)は:、米国でブランジールとして使われる抗ヒスタミン薬です。鼻の通過障害や乗り物酔いの予防薬にも使われます。

18、ジピベフリン(Dipivefrin) ?

19、ジソピラミド(Disopyramide)は不整脈治療薬で抗鬱作用も持ちます。グアネセジン様の作用です。抗コリン作用や局所麻酔作用も持っています。

20、ヘキサメソニウム(Hexamethonium )はニコチン様作用を持つアセチルコリン拮抗薬である。拮抗的試薬として実験に使われ、腸からは吸収されるが、脳血管障壁は通過しない薬剤である。高血圧治療などに使われたが、もっと特異的な薬剤に置き換えられた。

以下も続きます。本日はここまで。気になるものがありましたら、元のページ(⇒リンク)を開きリンクを開くと英文ですが説明が読めます。

Hydroxyzine
Levomepromazine
Lysergic acid diethylamide
Ocular surgery
Oculomotor nerve palsy
Perazine
Phenelzine
Phenylephrine
Pipothiazine
Pizotifen
Plant poisoning – Angel’s trumpet (D. suaveolans) – mydriasis
Plant poisoning – Jimsonweed (Datura stramonium) – mydriasis
Plant poisoning – potato (Solanum tuberosum) – mydriasis
Pourfour du Petit syndrome
Prochlorperazine
Raised intracranial pressure
Serotonin syndrome
Sibutramine
Traumatic iridoplegia
Tropicamide
Weber syndrome

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。
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